順応の憂うつさを乗り越える
Overcoming Adjustment Blues
June 28, 2018
イエスからの言葉
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変化の時期にともすると感じる、恐れやためらいや不安な気持ちはよくわかる。変化によって状況は好転するのだろうかとか、そこから生じる結果を、心から喜べるだろうかと考えているね。しかし、あなたのためのわたしの計画は、物事をうまく行かせ、希望や将来を与えようとするものであることを、ただ覚えていてほしい。[1]
人生を振り返って、これまでに経てきた様々な変化のことを、考えてみなさい。現状よりも良くなるとは思えないものもあれば、多くの紆余曲折や、身を委ねることや、犠牲を要するように思われるものもあった。しかし、今それらの状況を思い返してみると、あなたにはそこから生じた良いものや、新しい状況を通してわたしがもたらした、数々の祝福が見える。わたしは自分の者たちを、必ず顧みるからだ。
すべてのものは移り変わる。わたしと、わたしの言葉と、わたしからあなたへの、尽きることのない無条件の愛を除いては。それは決して変わることなく、最初から常に同じであり、永遠になくなることがない。あなたはわたしの愛する花嫁であり、わたしはあなたを心から気遣っている。それゆえに、将来直面するかもしれない、あるいはたった今通っている変化を恐れてはならない。わたしが共にいて、あなたを切り抜けさせるからだ。
まるで不慣れな状況に陥ると、悪戦苦闘することもある。幾分途方に暮れ、周りの人とうまくやっていけるだろうかとか、彼らに溶け込んで、自分の存在価値を認めてもらえるだろうかと、不安になる。居心地が良く、とても慣れ親しんでいた以前の状況を離れると、新たな状況には、新しい仕事仲間や、学ぶべき技能や、馴染むべき文化といった、順応を要する物事が山ほどある。
そこで、それらに順応することについて気が滅入っているなら、わたしにはそれがわかるし、同情していると知っていてほしい。重荷や思い煩いを、わたしのもとに携えてくるなら、それを運んであげよう。あなたの恐れを和らげ、涙を拭わせてほしい。わたしの子であるあなたを、決して離れず、捨てることもないという永遠の約束を、あなたの心に刻みつけてあげよう。わたしはあなたが今いる状況を用いて、あなたの人生におけるわたしの目的を遂げるつもりだ。
あなたの人生や幸せや、充実感や平安は、わたしにとって最重要事項であり、わたしはあなたの人生にこれらをもたらすために、働きかけるだろう。わたしが万事を働かせてあなたの益とすると信じれば、自分のいる状況にも満足できるはずだ。わたしはあなたの肩に、耐えられないような重荷が課されることを、許すつもりはない。
荷を負うことができるだろうかと不安になったら、わたしのもとに来るといい。あなたを元気づけ、再び満たしてあげよう。わたしに目を向け、一切の思い煩いをわたしに委ねて、わたしが変化と順応の時期を切り抜けるための恵みを与えると、確信していなさい。
物事が順調に進んでいないように思われる時
一歩踏み出して、新たな状況や召しに身を捧げるには、多くの信仰が要る。とりわけ、新たなチャレンジを受けて立った後に、困難や思いがけない戦いに遭遇した時にはそうだ。ある程度の戦いは予想していても、重大な変化の始まりに直面する困難の度合いに関しては、つい現実離れした期待を抱きがちだ。新たな冒険に乗り出したはいいが、結局うまくやっていくのが難しい人々がいるとか、その活動が予想していたものとは少々違っていたとわかるのは、楽なものではない。
ある状況が開始当時から、あまりうまく行っていないように見えるなら、当然、なるべく早く手を引きたいと思うことだろう。しかし、戦いに恐れをなして逃げてしまうなら、順応という最初の戦いをいったん乗り切れば得られるであろう、勝利や良い成果を逃してしまうかもしれない。チームの一員となり、実り豊かな活動の一端を担うには、時間と努力を要し、忍耐を要する。他の人々と働くことの難しさに直面した時、協力し合ってつらい時期を切り抜けるなら、それがチームに結束をもたらすだろう。自分のすべき分を果たしているうちに、わたしが新たな状況で起こしたいと望んでいる変化において、自分が一翼を担うよう求められていることに気づくかもしれない。
たとえあなたの変化が「失敗」のように見え、望み期待していたように物事が運んでいない時でも、そこから必死にわたしを求める、より祈り深い心という成果が生じるなら、それ自体が素晴らしい益であり、祝福だ。信仰と、わたしの意志に委ねる姿勢は、わたしの約束が開花し実を結ぶ肥沃な土地を育てるために、必要不可欠な条件だ。わたしの約束は、実を結ぶために、植えられ、水やりがされ、手入れされ、世話されなければならない種のようだ。あなたは自分の夢の地平線に、わたしがいきなりあなたを植え、即座にわたしの約束がそこで実現することを望んでいるのかもしれない。実際には、わたしの望みは多くの場合、あなたが途中で霊的に成長を遂げ、経験を積みながら、最終的な目的地へと続く道を歩むことだというのに。
わたしの手にあなたの将来を委ね続けるなら、わたしへの奉仕の内に、自分の場所を見つけられるよう、助けてあげよう。物事が適所に収まるには、時として再配線や再調整、さらには状況の修正や改変さえ要することもあるが、それがわたしの意志なら、わたしは物事を巧みに操って、あなたへの約束を成就すると確信できる。
パズルの1ピース
あなたがその心に、色々な疑問を抱いているのがわかる。予想し、望んでいたほど物事がスムーズに行っていないように思われる、今の状況に陥って以来、ずっとそのことを考えているね。自分は正しいことをしたのだろうか、この道を選んだのは、果たして正しい決断だったのだろうかと。
あなたが感じている疑問や悲しみや、心の傷や絶望は理解できる。わたしがあなたのすぐそばにいることを、知っていてほしい。あなたはわたしの子であり、わたしはあなたを愛し、優しく気遣っている。わたしがあなたを、成長できないほど狭い場所に置くことは決してない。今の状況は、あなたの成長を促してくれる。これは、新たな教訓を学んで、謙虚さや信仰や信頼や、わたしへの依存といった、わたしの霊の資質を養い育てる良い機会なのだ。
状況に対する物の見方を、否定的で落胆させるようなものから、前向きでチャレンジ精神に満ちたものに変えるなら、その状況を新たな見地から見ることができるだろう。わたしはこの状況に、将来性を見る。あなたこそが、パズルを完成に至らせる1ピースであるとわかるのだ。しかし、そこにぴったりと収まるために、あなたは幾らか調整され、削られ、ちょっとした再形成を経る必要があるかもしれない。
ぴったりと収まり、どんな絵でも完成させることができるとわかるのは、柔軟性があり、形成し易いパズルピースだ。最も需要があるのは、最も柔軟なパズルピースだ。それは状況にかかわらず、必要とされている役目を果たして、絵を完成させることができるからだ。一定の形を決して崩さないパズルピースであり続けたいと思っているなら、新しいパズルに収まるのに苦労するかもしれない。
順応性はチーム構成における重要な資質であり、自分の役目を喜んで果たす人は、どんなチームでも重宝される。あなたは、自分もその一部である目下の「パズル」に収まるのに苦労しているかもしれないが、ちょっとわたしにそれを手伝ってもらい、それから他のパズルピースとも、ちょっと協力し合ってみるといい。そしてわたしが、あなたならそうなれると知っていた通りの傑作に仕上げることができないか、見てみなさい。
あなたの忍耐力を十分に働かせ、わたしが状況に働きかけるに任せてほしい。あなたはわたしの「陶器師のろくろ」の上におり、あなたの人生から何か美しいものを作ろうとする時、わたしはあなたに、じっと座って、私に作業する時間を与えてほしいと頼む。[2] ろくろの上で、永遠に回ることになるのではないかと、心配しなくてもいい。ただ、自分をより良い器にしてくれるのは、回っている時間なのだということを覚えていなさい。
わたしに信頼しなさい。わたしのすることは、何もかも素晴らしいのだから。わたしはあなたの内に始めたわざを、最後まで完成させるつもりだ。
初版は2007年8月 2018年6月に改訂・再版 朗読:サイモン・ピーターソン 音楽:ジョン・リッスン