変化を支持することを学ぶ
Learning to Champion Change
April 30, 2020
マリア・フォンテーン
オーディオ・ダウンロード(英語) (7.5MB)
変化の時に直面すると、しばしば、主が私たちの人生において動き、働いておられるのを感じ、見ることができます。私たちの周りの至る所に変化があるからです。主が私たちに新しい方向を指し示しておられるとき、それは良い変化です。たとえそれが新たな困難をもたらすものであっても、進歩や前進、新たな領域を意味するので、良い知らせなのです。主が私たちに、何かに取り組み始めるか、考えや努力をある特定の方向に向け始めるよう求められるときには、それが私たちに必要なものであり、行くべき場所であることが疑いなくわかります。
変化というのはおかしなものです。一方では素晴らしく、私たちはそれを望みます。主が私たちの人生にもたらそうとしている変化について言えば、それは物事をより良くするものだと知っているからです。変化は私たちの目標達成を助け、私たちを強くし、主の御心を成し遂げてくれます。その一方で、変化を実行していく中で、新しいことを学んだり、新しいスキルを身につけたりしなければならないことに気づいて、多少、あるいはかなり、居心地が悪くなったり、信仰が引き伸ばされ、さらには不安定になったりするのは当然のことです。変化は、あなたに不確かさ、取り残された気持ち、不安を感じさせます。
「何もしなきゃ何も得られない」という言葉を聞いたことがあると思いますが、これは私たちが直面する変化によくあることです。私たちは、結果を求めて変化を望んでいるかもしれませんが、変化のプロセスそのもの、つまり移行や調整の段階を早送りして、安定した実りある最終結果まで飛ばしたいと思うことがよくあります。そうなればいいでしょうが、現実的ではありません。
私たちは、変化を通るプロセスも報いの一部であると考える必要があります。なぜなら、プロセスこそが、私たちの信仰を強め、人格を築き、人生に成長をもたらすからです。御言葉は、試練やチャレンジの時を経ることのメリットとその価値を教えてくれます。
私たちは、変化のプロセスを通っているときに、最終的な結果やゴールだけでなく、そこに至るまでのプロセスにも感謝することを覚えていなければなりません。それが私たちをより良くするからです。それは旅路の一部であり、私たちを主が望まれるものへと成熟させ、私たちの可能性を最大限に発揮させることの一部なのです。とはいえ、変化は不安なものであり、あなたの快適ゾーンを乱すこともあります。変化は私たちの限界を引き伸ばします。もともと、変化は快適なものではありませんが、もしその変化を受け入れるならば、それはより容易になります。
私たちがもっとうまく物事をやり、実り豊かになれるよう、主が、私たちにどう変化し、物事を異なる方法で行うよう望んでおられるかを知るのは、ポジティブなことです。主は、私たち一人一人が自分の能力を最大限に発揮するために、明日から先、何が必要になるかをご存知です。主は、単に自己改善のために変化することを求めておられるのではありません。主は、将来の需要にはそれが必要なので私たちに変化を求めておられるのであり、私たち一人一人のための主の御心と計画が何なのか、そしてどうすれば最も良くそれを果たせるのかをご存知なのです。
変化を受け入れるには、私たちを妨げているもの、間違った考え方や古い考えを手放し、主が導かれる場所に向けて新しい考え方を進んで取り入れることが必要です。それは今日の私たちのための神の計画を受け入れることであり、それが明日と未来のために私たちを備えてくれます。
変化について聞いて不安になったとしても(それはとても自然なことですが)、イエスを信頼し、たとえ何に直面しても、いつもイエスがあなたと共にいて、決してあなたを捨てて孤児にはしないという揺るぎない約束を信頼することができます。普通、変化には、一時的な不確実性や不安という面で負担がかかります。また、過渡期に忍耐と粘り強さが必要になるという負担もありますが、主が私たちの人生にもたらされるすべての変化において、最終的な結果に満足するだろうと信頼できるのです。主はあなたの人生のあらゆる面を気にかけておられるので、共に働いてあなたの益となり、あなたの人生をより良くしてくれる変化をもたらしてくださいます。
主が私たちの人生にもたらされる変化は、多くの場合、主の御心を行い、自分たちの可能性を最大限に発揮し、人生や主への奉仕において実り豊かになれるようにと、主に助けを求めた私たちの祈りに対する答えなのです。主はしばしば、来るべき変化に先立って、私たちの心に変化への願いを置かれますが、それは主があなたを準備してくださっているからです。変化は、あなたの祈りや願望、必要性に対する答えだということがあるのです。
変化を受け入れるための秘訣
変化を受け入れるための秘訣とは、「準備」しすぎたり、「もしも」のシナリオを想像したりして、事前にすべてを把握しようとしないことです。私たちは皆、時々そうしてしまいますし、あらゆる事態に備えようとするのは当然のことです。けれども、実際には、時が来て、変化がもたらされるときに、主は私たちに恵みを与えてくださるのです。ですから、待つ間に私たちにできることとは、心配せずに主に信頼し、信仰を強めることです。
時が来れば、主が塗油と、恵み、理解力、信仰を与えてくださることを覚えておきましょう。前々から何かを理解しようとしたり、結果を勘ぐったりすると、変化の見通しについてとても神経質になったり、悩んだりするかもしれません。それよりもずっとポジティブな行動とは、一日一日、一歩一歩、主があなたを導き続けてくださることについて、主を賛美することです。主がいかに素晴らしい方法であなたを導こうとしておられるかについて、賛美しましょう。
もう一つ良い方法とは、これからの変化や準備すべきことについて、主に尋ねる時間をとることです。また、不安になることや疑問に思うことを主に尋ねるのもいいでしょう。主は答えを持っておられます。主から聞くことによって、あなたが必要とする答えを得られ、元気が出てくるし、そればかりか、あなたの道を指し示しておられるのは主であることを信頼する助けとなります。
変化には、完全に実現するまでにかなりの時間がかかるものもあります。その間、忍耐力が試されることもあります。大抵の人はいますぐに進歩と結果を見たいからです。それが私たち人間というものです。けれども、主は、人生の多くのことに時間がかかるのに、理由をお持ちです。なぜなら、そのほうがうまく行くことがよくあるからなのです。それにかかる時間は、私たちを強くするための主要な要素です。それは、私たちが変化を通して成長し、主の性格や私たちの人生のための主の計画、主の働き方をより深く理解し、私たちの経験や生活がもっとバランスの取れたものになるよう、私たちを助ける機会を主に与えるのです。それは、私たちに信仰と信頼を教えてくれます。しがみつくよう教えてくれます。忍耐を教えてくれます。「なんら欠点のない、完全な、でき上がった人となるように、その忍耐力を十分に働かせるがよい」という、有名な聖句のように。(ヤコブ 1:4)
そして、あなたに訪れようとする変化を待っている間にも、明日や未来に主があなたの人生にもたらそうとしておられる変化への道を切り開くために、今日、今、心と思いと努力を傾けるべきことがたくさんあります。すでにある変化を受け入れるなら、それは今日のあなたを強め、来るべき変化を受け入れるための、心と思いと霊の備えとなるでしょう。
クリスチャンである私たちには、将来どんな困難や試練が待ち受けていようとも、心配することは何もなく、喜ぶべきことばかりです。主が支配しておられるので、主が私たちの人生にもたらされる変化は、最終的に私たちのためになり、主が私たちを愛し、主の愛で手を差し伸べるよう召された人々のためになるという真理に安らいでいることができるのです。
初版は2008年12月 2020年4月に改訂・再版
朗読:イレーヌ・クイティ・ヴェラ