心身の苦難の時のための恵み
Grace for Times of Affliction
April 4, 2024
イエスからの言葉
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このしばらくの軽い苦難は、私たちの内に働いて、比べものにならないほど重みのある永遠の栄光をもたらしてくれます。私たちは、見えるものではなく、見えないものに目を注ぎます。見えるものは一時的であり、見えないものは永遠に存続するからです。—2コリント 4:17–18 聖書協会共同訳
正しい人には苦しみが多い(詩篇 34:19 新改訳2017)。心身の苦難というものは、どんなに小さくても大きくても、それをわが手に委ね、あなたをそこから救い出すというわが約束に信頼する時、何らかの形であなたの人生に祝福をもたらすことができる。
苦難は、試みの時、あなたをわたしに近づける時、そして、わたしのうちに休むことによって、人生の思い煩いや重荷から遠ざかる時ともなりうる。あなたがわたしに癒しを求め、御言葉に安らぎ、励ましを求めてそれにしがみつくなら、それはわたしとの結びつきを強める時となる。幼な子が助けを求めて父を仰ぐように、あなたがわたしを仰ぐ時、わたしはあなたに近づき、あなたを慰める。
だから、あなたの人生におけるこの軽い苦難を思い煩うのではなく、それがあなたを備えている重みのある永遠の栄光に目を注ぎなさい。それがあなたをわたしに近づけ、謙遜に歩むのを助けていることに感謝するのだ。この苦難の時でさえも、わたしがそれを用いてあなたを回復させ、霊感の火花を取り戻し、あなたが持っている健康への感謝を新たにし、感謝の心であなたを祝福することを信じなさい。
歳を重ねることへの恵み
わたしたちは落胆しない。たといわたしたちの外なる人は滅びても、内なる人は日ごとに新しくされていく。—2コリント 4:16
年を重ねるにつれ、苦難に直面するのが大変になる。体が弱くなり、治癒にも時間がかかるようになって、時には治っても以前ほど丈夫にならないとわかっているからだ。それは、あなたが何歳になっても、わたしがあなたを守り、保ち、現世であれ来世であれいつか、わたしが約束したように、すべての苦難からあなたを救い出すという、わたしへの信仰と信頼のテストなのだ。
年齢を重ねるにつれて、体の変化や心身の苦悩、あるいは普段と異なることが起こっている兆候を心配したり恐れたりしそうになることもあるだろう。体が消耗し、健康上の問題や病気、さらには命にかかわるような状態に陥りやすくなっているとわかっているからだ。しかし、このような心配や恐れに直面した時には、わたしのもとに来て、不安や心配をいっさいわたしにゆだね、わたしがあなたをかえりみると信頼しなさい(1ペテロ 5:7)。
自分の健康や老いつつある体について心配しそうになったり、何かが悪くなるかもしれないと思い煩ったりする時は、わたしを信頼し、あなたがわたしの手のうちにいることを思い起こしなさい。あなたを保ち、守り、救い出すわたしの力は、今日もいつもと変わらないことを知って、わたしとわたしの言葉に信頼しなさい。
わたしのうちに休息し、あなたへの慰めと励ましの言葉を聞き、信仰を新たにする時間をとりなさい。あなたの最大の強さは、わたしの知恵とあなたの人生に対するわたしの意志を信頼する信仰によってもたらされる。あなたが人生で直面するすべてにあって、わたしがいつもあなたと共にいて、共に歩むという約束を覚えていなさい。心を騒がせたりおじけたりしないで、わたしの平安のうちに留まりなさい(ヨハネ 14:27)。
苦難にあっての忍耐
希望をもって喜び、苦難を耐え忍び、たゆまず祈りなさい。—ローマ 12:12 新共同訳
信仰、すなわちどんな気分でも、どんな状況や苦難にあっても、わたしを信じ、わが言葉を信じ、わが約束を信じる信仰こそ、「打ち勝つ勝利」である。わたしに信仰を持ち、信じなさい。わたしがあなたに状況を切り抜けさせてあげるから。わたしはわたし自身の者を世話すると約束した。そして、あなたは、わたしがいのちをささげた、わたしの尊い者のひとりである。わたしはこの苦難の時を通して働き、あなたの信仰を強め、あなたを最後まで見届ける。ただ信じ、わたしの愛とあなたへのわたしの世話を受け取り、信仰を持ちなさい。
どんなに困難な経験であってもその全ては、あなたがわたしに目を向けるなら、人生に何らかの面で贈り物と強さをもたらすことができる。わたしに目を向けるというのは、わたしを探し求め、その状況の中に良いものを探し、わたしがあなたを愛し、あなたにとって最善をもたらすと信頼することである。たとえあなたの苦難が深刻なものでなくても、わたしを探し求め、わたしのうちに休息する時間を取る時、あなたはわたしの霊から貴重なものを得ることができる。
あなたのしばらくの苦難は、それらをはるかにしのぎ、永遠に続く栄光をあなたのうちに生み出している(2コリント 4:17)。あなたの苦難は、わたしに目を注ぐ時に、わたしへの信仰と信頼を深める助けとなり、それはあなたの霊を強め、他の人々への思いやりを与えるだろう。
わたしはあなたを愛し、いつもあなたと共にいる。あなたが火の中を行く時、焼かれることもなく、炎もあなたに燃えつくことがない。わたしが共にいてあなたを覆い、あなたを害から守るからである(イザヤ 43:2)。
重さのない些細なこと
あなたの軽いしばらくの悩みは、それらをはるかにしのぐ永遠の栄光をあなたにもたらす。使徒パウロが「軽い」と表現するために使ったギリシャ語の言葉は、「重さのない些細なこと」という意味だ。しかし、彼はとてつもない患難に耐えてきた。投獄され、殴られ、石を投げられた。39回の鞭打ちを5回受け、棒で打たれたことが3回ある。船が難破したことは3回あり、その内の1回は一昼夜海の上を漂った。しばしば飢え、渇き、寒さに見舞われた。しかしパウロは、それらを永遠の栄光と比べていたゆえに、そのような大きな苦難を、重さのない些細なことだと考えていた。わたしはあなたのことも、問題をこのような見方で、すなわち永遠の視点から見るように訓練している。
わたしは、あなたの苦しみを含め、あなたの人生の何一つをも無駄にしない。今ここで重要な教訓を教えるために、その苦しみを使うのだ。しかし、それだけではない。あなたの悩みもまた、天の領域で何かを成し遂げている。それはあなたが天国で受け取る報酬の一助となり、永遠の栄光を勝ち取っている。
しかし、そのためには、何があってもわたしを信頼し、人生の逆境にうまく対処する必要がある。悩みが重圧になっている時には、それを今しばらくの重さのない些細なこととみなし、それによって終わりのない栄光が生み出されていると考えるようにしなさい。[1]
イエスは理解しておられる
この大祭司は、わたしたちの弱さを思いやることのできないようなかたではない。罪は犯されなかったが、すべてのことについて、わたしたちと同じように試錬に会われたのである。—ヘブル 4:15
わたしもあなたと同じように、あらゆる点で誘惑され、試練を受けた。わたしがこの地上を歩いた当時の人々は、今よりももっと多くのことに耐えなければならなかった。アスピリンも鎮痛剤もなかったし、抗生物質も日焼け止めローションもなかった。夜寒くてもヒーターはなかった。
食べ物が腐らないようにする冷蔵庫もなかった。精製水やその他多くの便利なものもなかった。防腐剤も水道もなかった。すべてにもっと時間がかかった。わたしたちは、今日、世界中の多くの国々で貧しい人々がしているように、夏の暑さと冬の寒さを、手に入るものだけで精一杯生き延びていたのだ。
父のメッセージを広めるために旅をした時、宿は非常に簡素なものであったし、そんなものはないことさえしばしばあった。弟子たちとわたしはしばしば野宿したり、簡素な小屋や納屋で寝たりした。きつねには穴があり、空の鳥には巣があると言われていたが、人の子にはまくらする所がなかった(マタイ 8:20)。わたしは身にまとって体を温めてくれた上着にとても感謝した。
わたしは病気になるというのがどんなことか理解している。あなたの気持ちがわかるし、あなたの痛みや苦しみを気にかけている。
十字架上で苦しみを受けたわたしは、肉体的な苦難に耐えることがどのようなものかを理解している。わたしが弟子たちに語った最後の言葉のいくつかで、わたしは彼らに、わたしの血を表すぶどう酒と、あなたがたのために裂かれたわたしの体を表すパンを用いた聖餐式によって、わたしを思い出すように求めた(ルカ 22:19–20)。
病気になったらいつでも、わたしのところに来なさい。そして、わたしはいつだって理解していることを知りなさい。癒しを求めてわたしに信頼し、あなたの人生に永遠の重い栄光を生み出すために、この苦難の時を通して最後まで働きかけるよう、わたしに願いなさい。
また、この時を使って他の人々のために祈りなさい。彼らがわたしを知り、わたしが彼らを愛し、気にかけていることを知ることができるよう、彼らの肉体的、霊的な癒しのために祈りなさい。わたしはあなたの家族、友人、愛する人のことを気にかけており、彼らの救い主になりたい。わたしは彼らの苦しみ、痛み、病気を理解している。わたしも同じことを経験したので、彼らに永遠の癒しと希望をもたらしたい。
すべて疲れて苦しんでいる者、重荷を負う者は、わたしのもとにきなさい。そして、わたしのくびきを負いなさい。そうすれば、あなたがたの魂に休みが与えられるであろう(マタイ 11:28–29)。
初版は2001年3月 2024年4月に改訂・再版 朗読:ガブリエル・ガルシア・バルディビエソ 音楽:マイケル・フォガティ
1 Sarah Young, Jesus Today (Thomas Nelson, 2012).