神は決してあなたを手放さない
God Will Never Let Go
March 21, 2023
引用文集
オーディオ・ダウンロード(英語) (11.5MB)
皆さんは、とても難しい選択に迫られ、正しい道を見いだそうとして葛藤したことはありませんか? 普通の人間ならきっと、「あります!」と答えることでしょう。私たちは皆、そのような経験をし、誤った選択をした時に降りかかってくるリスクや結果を考えて、恐ろしくなったことがあります。
しばらく前の話になりますが、宣教師のボランティアワーカーとしての生活を始めた頃のことを思い出します。私は移動について大きな決断をしなくてはなりませんでした。このような大きな信仰のステップを踏んだことはほとんどなく、私の心は信仰に満たされていたわけではありませんでした。私は神の御心から出てしまうことを恐れ、心配していたのです。この決断について数日間悩んでいたのですが、主はそれに答えて、単純なビジョンを与えてくださいました。
それは天の父である神の手を握って歩く少女のビジョンでした。歩いている間、少女はずっと怯えていて、父に「手をずっと握って、離さないで」と頼んでいました。「パパ、お願い。絶対、手を離さないでね!」と。少女がずっと言い続けていると、父はついに立ち止まり、ひざまずいて、少女をまっすぐ見つめました。それから愛のこもったしっかりした声で、手を離すことは決してないと告げたのでした。
それからも、結果や間違い、道を外してしまうことを心配して悩むような多くの決断に直面しました。私たちはこれほども最善の選択をしたいと望んでいるのに、明らかにそうしなかった時のことをしばしば振り返る羽目になるのです。けれども、その間違いの中でさえ、神は私たちから離れず、捨てられないという約束を、私たちは慰めとすることができるのです(ヘブル 13:5)。
神は、私たちが間違いをしたり、道を外したりしないよう、それを防がれるとは約束されませんでした。けれども、そのすべてにおいて、共にいてくださると約束されました。私たちはただ、人生の道を旅するときには、神の手をずっと握っていなければならないのです。一人で険しい山道を歩いている時には、神は旅の連れになってくださいます。砂漠を進み、人生の無味乾燥さを実感し、(もし到着するとしても)いつオアシスに到着するのかと考える時にも、一歩進むごとに神は私たちとともにおられます。私たちが群衆と日常生活の混乱の中をかき分けて進み、終わりなき疑問や疲労感、落胆に悩んでいる時、神は私たちのそばを歩き、「わたしはここにいる。わたしに語りなさい。わたしにすべて話しなさい」と告げてくださいます。たとえ私たちが何に直面しても、どんなに困難な試練でも、神がそばにいて私たちがそれを切り抜けるのを助けてくださると覚えていることは、深い安堵を与えてくれます。
物事がうまく進んで大きな進歩があった時の方が危険な場合があります。状況がうまく進んでいると、前と同じように必死になって主に頼らなくなることがあるのです。突然、自分たちの信念や誠実さが試され、思いがけなく人生を決定づける重大な時を迎えることがあります。私たちは失敗やヘマ、間違いをするでしょう。主の信者たちの多くも人生の旅路において足を踏み外し、道を外し、倒れました。主は私たちのことを見捨てたりするでしょうか?
いいえ! 断じてそんなことはありません。愛とゆるしで満ちた主の思いに、そのような考えがよぎることはありません。
それではどうして私たちはそのように心配し、不安になるのでしょうか。
主は、「すべての道で主を認めよ、そうすれば、主はあなたの道をまっすぐにされる」(箴言 3:6)と約束されました。それは主の約束です。そして、主はご自分の約束を守られます。たとえ私たちの道のりがどんなくねくね道や曲がり角に出くわそうとも、主は私たちと共にいて、私たちを決して離れず、見捨てないと約束されたのです。—ジャネット・クラック [1]
神は決してあなたを離れず、あなたを捨てない
あなたの身にどんな問題ごとが降りかかろうとも、ひとつだけ当てにできるのは、神は決してあなたを離れずあなたを捨てないということです。決してそんなことはされません。あなたはそれを確実に知ることができます。なぜなら、神は御言葉の中でそう約束しておられるからです。
英語詳訳聖書のヘブル13:5には、このように書かれています。(英語からの訳)「[神]ご自身が言われた。わたしは決してあなたを失望させず、見限らず、助けもなしにあなたを見捨てたりしない。[わたしは]どんなことがあっても、少したりともあなたを離れたり、見放したり、見捨てたり、落胆させたりしない[あなたをつかむ手を緩めたりしない、][絶対に]!」
いい言葉でしょう? 読み返してみてください。神があなたに語りかけているのです。…
最初の夫が亡くなって、私の世界の土台がぐらついていたとき、ヘブル書のこの聖句を何度も読み返しました。そしてとうとう、この聖句が腑に落ちたのです。これが私にとって真実であるとわかる時が来たのでした。 神は私をしっかりとつかんでおられる。神は決して私を手放さないし、見放すこともない、と。
なぜそう確信できたのでしょう。それは、この真理について考えることによってでした。聖書が私たちに教えている通り、昼も夜もこの真理を黙想したのでした。「この律法の書をあなたの口から離すことなく、昼も夜もそれを思い、そのうちにしるされていることを、ことごとく守って行わなければならない。そうするならば、あなたの道は栄え、あなたは勝利を得るであろう」(ヨシュア 1:8)。
私はこの聖句が約束している結果が気に入っています。あなたもそうでしょう? 神の御言葉を黙想すると、あなたは自分の道を栄えさせ、成功させることができます。それは、あなたが神の御言葉を読み、思うことを選んだからです。…
黙想する(meditate)とはどういう意味でしょう。メリアム・ウェブスター辞典では、「じっくり考える、熟考する、思いを巡らす」と定義されています。自分の思考をコントロールし、神の約束に集中することは極めて重要です。そのためには、自分の問題ではなく、神の御言葉を熟考し、じっくり考えることです。
あなたにもできます。ヘブル13:5(あるいは、何であれ、あなたの状況に当てはまる聖句)から始めましょう。一度だけ読んで、「なるほど、それはいいね」と思うだけではいけません。そうではなく、何度も何度も心の中で繰り返してください。声に出して読んでください。神の逞しい腕に抱かれている自分を思い浮かべてください。神がその聖句をあなたに語りかけ、その意味を教えてくださる声を聞きなさい。
周りにある問題や疑問について考えるよりも、神が言われたことについて考えることに時間を費やしなさい。これが、神の自由と力を利用し、過去を過去のものとする秘訣です。そして、それを実現できるのはあなただけなのです。
あなたの脳の中で、問題よりもむしろ神の御言葉の放送時間を多くすると心に決めましょう。—カレン・ジェンセン [2]
神はあなたを愛することを決してやめない
人生がどんなに困難になっても、あなたは1つの重要な真理に安らぐことができます。神はあなたを愛することをやめないという真理に。物事がうまくいくこともあるでしょうし、うまくいかないこともあるでしょう。しかし、神の愛は決して尽きることがありません。あなたはそれを当てにできます。この真理は、あなたの人生における最も重要な喜びの源のひとつであるべきです。
聖書はローマ8:38-39(英語TLB訳)でこう言っています。「神の愛から私たちを引き離せるものは何一つないと、私は確信している。死にも命にも、そんなことはできない。天使はそんなことをしないし、地獄の全勢力が結集しても、神の愛から私たちを遠ざけることはできない。今日の恐れも、明日の不安も同様であり、あるいは、私たちがどこにいようと――空高くのぼっても、海の底深くもぐっても――私たちの主イエス・キリストが私たちのために死ぬことによって示された神の愛から、私たちを引き離せるものは、何一つない」。
これは良い知らせです。あなたの手を神の御手に置くとき、神はその手をつかんで離しません。神は全力であなたを掴んで離さないのです。
私の子供たちが小さかった頃、グランドキャニオンに行ったことがあります。崖っぷちまで歩いて行ったとき、私は末っ子のジョシュとマシューの手を掴みました。もちろん、彼らは私が望む以上に、もっと縁に近づきたがりました。もがいたり、私の手を振りほどこうとしましたが、私は手を放しませんでした。私は彼らの父親で、彼らを愛していたからです。
人生において、神の手を手放したくなるときもあると思います。困難な時には、キリストへのコミットメントを放棄したくなるでしょう。しかし、神は決してあなたを手放さしません。一度、自分の手を神の手に預けたら、その手はずっと握られたままなのです。
もし努力によって救いを獲得することができたなら、努力をやめた瞬間に、救いを失うこともありえます。しかし、あなたは神との関係を努力で獲得したのではありません。それは無償の贈り物でした。一度与えられたものは、取り戻されることはありません。
それは、信者にとって想像を絶するほどの喜びの源なのです。—リック・ウォレン [3]
2023年3月アンカーに掲載 朗読:ジョン・ローレンス 音楽:ジョン・リッスン
1 若者向けのキリスト教的人格形成リソース「Just1Thing」ポッドキャストより、一部変更