日々の選択
Everyday Choices
July 6, 2021
引用文集
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静寂。夜明け前。熱いコーヒー。まだ真っ暗な空。まだ眠っている世界。まもなく訪れる一日。
もうじき一日が始まります。太陽が昇るとともに、ごう音を立ててやって来るでしょう。夜明けまでの静けさは、日中の騒音と入れ替わります。一人の穏やかな時間は、人類の慌ただしいペースに取って代わられます。そして、早朝の安らぎの場は、下すべき決断や、守るべき締切に侵されていくのです。
これからの12時間、私はこの日が与える様々な要求にさらされます。私が選択をすべきとき、それは今です。ゴルゴタのおかげで、私は自由に選択できるのです。だから、私は選択をします。
私は愛を選びます。どんな状況であっても、憎しみは正当化されません。どんな不正にあっても、恨みは正当化されません。私は愛を選びます。今日、私は神を愛し、神が愛しておられるものを愛します。
私は喜びを選びます。私の神に、状況を治める神となっていただきます。… 私はどんな問題も、神に目を向ける機会としてしか見ません。
私は平和を選びます。赦された者として生きます。生きるために赦します。
私は寛容を選びます。世の中のやっかいさを気に留めません。自分の席を奪う者を呪う代わりに、こちらから席を譲ります。待ち時間が長すぎると文句を言う代わりに、祈る時間を与えてくださった神に感謝します。新しい任務に拳を握りしめる代わりに、喜びと勇気をもってそれに向き合います。
私は親切を選びます。貧しい人に親切にします。彼らが孤独でいるからです。裕福な人に親切にします。彼らが恐れているからです。そして不親切な人にも親切にします。なぜなら、神が私にそう接してくださったからです。
私は善意を選びます。不正な1ドルを手にするよりは、1ドルもなしに過ごします。自慢するよりは、気づかれないままでいます。人を非難するよりは、自分の非を打ち明けます。私は善意を選びます。
私は誠実を選びます。今日、約束を守ります。私に貸しがある人に、私を信頼したことを後悔させません。私の仲間に、私の言葉を疑わせるようなことをしません。…
私は柔和を選びます。力ずくで勝ち取れるものなどありません。私は柔和であることを選びます。声を上げることがあるなら、それはただ賛美するためでありますように。拳を握ることがあるなら、それはただ祈りのときでありますように。何かを要求することがあるなら、それはただ自分自身に対してでありますように。
私は節制を選びます。酔うのは喜びだけにします。情熱を注ぐのは信仰だけにします。影響を受けるのは神からだけにします。教えを受けるのはキリストからだけにします。私は節制を選びます。
愛、喜び、平和、寛容、親切、善意、誠実、柔和、節制。今日一日、これらのことに全力を傾けます。うまくやれたら、感謝を捧げます。しくじったなら、主の恵みを求めます。
そして、この一日が終わったら、枕に頭をのせて休みます。—マックス・ルケード
親切を選ぶ
私は意気消沈した人を励ますためなら、百回でも深みの底に行く。私が苦しみにあったのは良いことだった。疲れ果てた人に、時宜にかなった言葉をどう語れば良いのか知ることができたのだから。—チャールズ・スポルジョン
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マザー・テレサは、かつてこう言いました。「たとえ短かいちょっとした簡単な一言でも、親切な言葉はいつまでもこだまし続けます。」 何と真実なことでしょう。謙虚な人の語る、素朴な、それでいて主の御霊と愛に満ちた一言が、目に見える力強い形で相手の人生全体にこだますることがあるのです。
よくよく考えてみると、他の人にちょっとした優しい言葉をかけ、その積み重ねによって大きなインパクトを与えることのできる状況は、かなり沢山あります。出会う人たちに、励ましや元気を与えるような言葉、また、神のいつくしみへの希望や信仰をもたらすような言葉を、あらかじめ少し考えておくと役立つことでしょう。
思いやりをこめて二言三言話すだけで、非常に多くのことが起こりえます。私にとって印象的なのは、私たちが語る、一見何の変哲もなく、ありふれていて、取るに足りず、些細で、しばしばぎこちない言葉が、実際それを言われた相手にとっては計り知れない価値を持ち、重大な結果をもたらすかもしれないということです。
私たちの何気ない一言が、飢えた魂への食物となり、渇きで死にかけている人への水となるかもしれません。与えるのにわずかな代価しかかからず、しかも物事の全体像からすれば些細に思われることが、他の誰かにとっては、この上なく重要な場合もあるのです。—マリア・フォンテーン
喜びを選ぶ
「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい。これが、キリスト・イエスにあって、神があなたがたに求めておられることである。」(1テサロニケ5:16–18)
喜びは選択肢ではなく、クリスチャンであるために不可欠な要素です。神は、私たちが喜ぶように創造されました。それを命じてさえおられます。神はまた、私たちの喜びの対象が何であるべきかも教えておられます。それは、私たちの魂に救いを与え、希望をもたらす神のいつくしみです。
喜びとは、悲しみがない状態ではありません。むしろ、第1テサロニケ5章16節は、いつも喜んでいなさいと教えています。喜びは、状況に左右される感情ではありません。それは、神のいつくしみや私たちの永遠の救いに対する反応なのです。…
「不安を取り除く」ことが必ずしも現実的な目標でないことは、私も承知しています。悲しいことに、ストレスや不安は人間の経験として避けられないものです。なぜなら、私たちは罪によって壊れてしまった世界に生きているからです。そういうわけで、完全に不安を「取り除く」ことはできないかもしれませんが、たとえ喜ぶ気分でないときでも、喜びを選ぶことで、不安と戦えるようになります。
あなたはどうかわかりませんが、不安なとき、私の最初の反応はこんな感じです。「神さま、私は全然喜べません。絶望しています。自分がかわいそうに思えます。」 そしてこのような誤った考え方をすると、私の心に否定的な感情や思考がいつまでも残ります。…
信仰が成熟するにつれ、人生は自分の望むことや感じることが全てではないと気づくものです。私たちの目的は、キリストの主権に従い、日々の生き方を主に形作っていただくことです。たとえ、それが容易でない時でも。そして、特にそれが容易でない時こそ。
では、不安な考えが心を悩ますとき、どうすれば良いのでしょうか。まず、そのような思考を捕らえて、キリストに服従させます。(2コリント10:5) そうするには、自分がどう感じているかを認識し、それを神に委ねることです。それを神に返し、神に支配していただくことで、私たちの肩は大きな重荷から解放されます。…
イエスはご自身をぶどうの木に、弟子たちを枝にたとえ、私たちが養分と力と生存のために、イエスにとどまる(つながる)必要があることを思い出させました。「もし人がわたしにつながっており、またわたしがその人とつながっておれば、その人は実を豊かに結ぶようになる。わたしから離れては、あなたがたは何一つできないからである。… あなたがたが実を豊かに結び、そしてわたしの弟子となるならば、それによって、わたしの父は栄光をお受けになるであろう。」(ヨハネ15:5, 8)
ぶどうの木からの養分がなければ、枝は実を結ぶことができません。イエスに従う者としてのそのような実の一つが、喜びです。イエスにとどまりなさい。そうすれば、イエスはあなたを喜びで満たすことができます。
私たちを取り巻く世界は変わり、このはかない世界では何も約束されていないけれど、私たちの神は決して変わりません。そして、私たちはそのことに喜びを見出すことができるのです。
「あらゆる良い贈り物、あらゆる完全な賜物は、上から、光の父から下って来る。父には、変化とか回転の影とかいうものはない。」(ヤコブ1:17) —カリア・ジェイ [1]
人生を形作る選択
あなたの人生は、あなたに起こる出来事によって形作られる、と考えがちです。しかし実際のところ、人生はあなたの選択によって形作られるのです。
悪いことが常に起こることは、紛れもありません。私たちは壊れた世界に生きているのです。あなたは常に正しい選択をしているわけではありません。他人も常に正しい選択をするわけではありません。だから、私たちは皆、傷つきます。
しかし、自分に何が起こるかは、それにどう対応するかということほど重要ではありません。困難な状況で成長する人もいれば、打ちのめされる人もいます。ある人にとって、悪い経験はつまずきの石となるし、別の人にとっては、飛躍の踏み台となります。
二人の人がまったく同じ苦しみを味わったとしても、一人は成功し、もう一人は失敗するということがあります。なぜでしょう。それは、彼らが行う選択の違いです。
人生の状況の多くは、あなた次第でどうにかなるものではありませんが、それにどう反応するかはあなた次第です。起こったことで、苦々しい思いを抱き続けるか、あるいは、いい方向に成長するか、その選択はあなた次第なのです。
今日の選択が、明日のあなたを決めます。… 賢明な人は、常にこう自問します。「明日私がいるべき場所に行くためには、今日何をすべきだろうか。」
申命記には、神が民にどのような選択を与えたかが記されています。「[わたし]に従うなら、あなたは生きながらえ、成功し、強くなる。」(申命記30:16 英語CEV訳) イスラエルの民は選択をし、その選択が彼らを形作りました。
それはあなたにとっても同じです。神は毎日、あなたの目の前に選択肢を置かれます。その選択をどうするかで、あなたがどんな人間になるかが決まるのです。—リック・ウォレン [2]
2021年7月アンカーに掲載 朗読:ルーベン・ルチェフスキー 音楽:マイケル・ドーリー