クリスマスの天使たち
Christmas Angels
December 19, 2016
デービッド・ブラント・バーグ
オーディオ・ダウンロード(英語) (7MB)
クリスチャンにとっては、毎日がクリスマスであるとも言えるでしょう。イエスは一年中、毎日その愛を注いで下さるのですから。けれども悲しいことに、クリスマスの本当の意味を知らない人々にとっては、そうではありません。
さまよい、孤独で、虐げられ、弱り、疲れ果てている人たちが大勢います。体が弱っている人もいれば、心の弱っている人もおり、中には体も心も精神も、弱り果てている人たちがいます。貧しく、迫害され、空腹で、戦争や犯罪や搾取の犠牲者となって、踏みにじられている人たちもいます。誰からも望まれず、気にかけてもらえず、財産はおろか、必要最低限の物すら持たない人たちがいます。その一方で、物質的なものは持っており、他の人の目には何不自由ないように見えていても、利己的な欲望に囚われている人たちもいます。そういう人たちは、数々の問題やストレスや、恐れや恐怖心といった重荷を負って苦しんでいます。
顔は微笑んでいても、心に痛みを抱えている人たちがいます。空しさの海に呑み込まれ、苦悩や苦々しい思いや、自責の念に苦しんでいる人たちが。過去を悔い、将来を恐れている人たちがいます。今日の世界には、途方に暮れて必死になっている人たちが大勢いるのです! ビートルズの懐かしい歌の歌詞を思い出します。「あの孤独な人たち、彼らはどこから来たのだろう?」 孤独で虐げられた、寄る辺ない人たちの多くは、人々が他の人の必要ではなく、自分の必要ばかりを気にかけている社会から現れて来ました。彼らは犠牲者であり、人々が愛を指針として生きることをせず、世界がその創造主を忘れてしまったせいで生じた、悲しい結果なのです。
次から次へと色々な出来事が起こり、人々は疑問を抱きます。「なぜ世界には、こんな苦悩や争いばかりがあるのだろう? なぜ無実の人々が殺されるのだろう? なぜ問題や悲しみがあるのだろう?」 あの「聖なる夜」(賛美歌第二編「さやかに星はきらめき」)という有名なクリスマスキャロルを思い出します。「聖なる夜に、星は明るく輝く。それは尊い救い主のお生まれになった夜。この世は久しく罪と悲しみに苦しんでいた。」
それにもかかわらず、人類の「進歩」や「向上」について、多くが語られます。より住み良い世界を築くための、先進医療や最新技術や新発明、また、より良い政府といったものが話題に上るのです。これほど多くの混乱があり、これほど多くの声が「これが行くべき道だ」と告げたことは、未だかつてありませんでした。
歌の続きはこうです。「うみ疲れていた者たちは、希望の喜びに胸震わす。輝かしく新たな夜明けが訪れたから。」 世界は希望の光を切実に必要としています! 人々はすぐそこまで来ている、輝かしい新たな夜明けについて聞く必要があるのです。
コーラスの部分も非常に意味深いです。「おお、ひざまずいて御使いの声を聞け!」 キリストの誕生を告げ知らせる天使たちの声を羊飼いが聞いたように、主は今日この世の人々にも、あのような天使たちの声を聞いてほしいのです。
あなたはこの世の孤独でさまよっている人たちに、良き知らせを告げ、待ちわびていた希望の光をもたらすために、イエスご自身によって遣わされた、そのようなクリスマスの天使の一人になることができます。命を与える神の言葉を持ち、その真理を知っており、信仰の内に主によって富める者となったご自分の子どもたち以上にふさわしい人々を、主は用いることがおできになるでしょうか! 闇が世界を覆い、冷たい風が吹く時、主の子供たちは、皆に見えるよう光を掲げるという使命を担うのです。人々に主の愛を輝かせるなら、主はそれによって、彼らの人生や心や思いについての、ご自分の計画を成就されるでしょう。
人々は神の愛について聞くだけではなく、それを目の当たりにしなければなりません。行動に移された神の愛を見る必要があるのです! イエスは言われました。「互いに愛し合うならば、それによってあなたがたがわたしの弟子であることを、すべての者が認めるであろう。」[1] 愛について話すだけでは十分ではありません。イエスはあなたが愛を持っていなければならない、愛に生きなければならないと言われました。そのような見本を否定することは、決してできないとご存知だったのです。
ですから、このクリスマスにも来るべき新年にもずっと、主が最も喜ばれる贈り物である愛を、主に与え続けましょう! 自分自身を捧げるのです! その目の輝きや、愛のこもったまなざしや、思いやり深い言葉や行為で、イエスの愛と優しさを輝かせましょう。メッセージの生きた見本となり、その効用の生き証人となるのです!
毎日をクリスマスのように生きるには、周りの人たちに与え続け、主が教えられた通りに生き、一日中様々なちょっとした行為で主の愛を示し、イエスの愛が効果を生むことを世界に示す生きた証拠となること以上に、良い方法があるでしょうか? 「まさに主は教えられた、互いに愛し合うようにと。そのおきては愛、その福音は平和。」 神はご自分の子どもであるあなたに、愛というおきてを委ねられました。あなたがそれに従い、神の愛に生きてくれると信頼しておられるのです。それによって、あなたがご自分の弟子であることが、すべての人にわかるようになると。
すべてを持っておられる神に、何を贈ればいいのでしょう? 愛を贈ることができます。神にだけではなく、手を伸ばしてその愛を、他の人たちにも与えることができるのです。神の福音は愛です。あなたはその愛に生きるでしょうか? その愛を与えるでしょうか? そんな責務を負うには力不足であると感じるかもしれませんが、神はその力をお持ちであり、あなたがそうしようと努めるなら、助けて下さるでしょう。
自分を愛するようにあなたの隣りびとを愛せよという主の「大切ないましめ」に従い、一年中、毎日をクリスマスのように生きることができるよう、主に求めましょう。自分自身を捧げるのです! 他の人にあなたの祈りや時間や、関心や気遣いを与えましょう。隣りびとを愛することによって神を愛するなら、あなたの人生がすべてを物語ってくれるでしょう。あなたは生きた証拠となるからです!
主の愛に生きるなら、主の御力があなたに下るでしょう。そして主がその御力をあなたに注がれる時、その御力と栄光は永遠にわたって、世界中に知れ渡るでしょう。それは神の愛の力です! 他の人に、あなたの内におられるイエスを見てもらいましょう! クリスマスの意義はそこにあります! メリークリスマス!
デービッド・ブラント・バーグの著作物より。2003年12月にActivated誌に掲載。
2016年12月に改訂・再版。朗読:ガブリエル・ガルシア・バルディビエソ。
1 ヨハネ 13:35.