子どもの人格教育

3月 27, 2014

Education for Your
Child’s Character
March 27, 2014

イエス、預言で語る

オーディオ所要時間: 9:10
オーディオ・ダウンロード(英語) (8.4MB)

忍耐、忠実さ、意志の強さ、我慢強さ、粘り強さ、集中力、良き学習習慣、記憶力、熱心に取り組む力といった資質はすべて、子どもの教育の一環だ。子どもが幼い頃には、人格形成を助けてやり、これらの資質を植え付けることが極めて重要だ。これは、二重の教育だ。子どもたちは教科書にある情報から教育を受けるが、同時に、その教育を受けるのに必要な自己鍛錬を学び、それを実行することを通して、人生の教育を受けるのだ。

残念なことに、子どもの頃に自己鍛錬や意欲、粘り強さを学ばなかった多くの人は、それを学んだ場合ほど生産的でなく、順応性もなく、幸せでもないことが多い。そして、その結果、困難を味わうことがよくある。

親あるいは教師として、あなたは子どもたちに教育に関するしっかりした土台を与えることができ、それは、自己鍛錬、我慢強さ、粘り強さ、集中力といった、人生に欠かせないその他の事柄を学ぶのに必要な骨組みの一部ともなる。子どもを甘やかして、粘り強く勉強したり、努力したり、精神的な鍛錬をすることを求めず、頑張って勉強しようとしない時に、親や教師の方がいつもそれに負けたり、「難しすぎる」という理由で、いい加減に最低限だけやろうとするのを大目に見ると、子どもにとって害になる。そうすることで、あなたは子どもの人生を楽にしているのではなく、もっと困難にしているのだ。子どもが人生で幸せになり、成功する可能性を減らしている。あなたは子どもの将来を重要視しているのだから、勉強や、教育に努力を注ぐことを通して、自己鍛錬や粘り強さの教訓に気づき、それを学ぶよう助けてあげることが大切だ。

子どもが勉強している内容は毎日の生活に関係ないように思えることもあるし、子ども自身、自分が身につけている知識が使われることがあるのだろうかと思うこともあるが、知識を身につけることは勉強する理由の一部に過ぎないことを覚えておくのが大切だ。その他の非常に大切な部分とは、勉強のやり方を学ぶこと、粘り強くやり通し、しっかりと取り組み、周到にリサーチし、じっくり考えて問題を解き、課題を終える方法を学ぶことなのだ。彼らは単に教育を受けているのではない。将来に役立つ教訓を学んでおり、その教訓は、大人になってからの人生で成功するために、いつでも使える踏み板となるのだ。

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子どもは、今、勉強に励むことがどうして将来の自己鍛錬の助けになるのか、なかなか理解できないかもしれない。多くの場合、たとえあなたが子どもに説明し、ちょくちょく話しても、子どもはそれを理解したり把握したりできない。たいていの子どもたちは、大人のように、先を読んだり、前もって計画したり、長期ビジョンを保ったり、将来見たい結果に基づいて現在の決断をするための能力を持ち合わせていない。

それが理由で、あなたがた親が、今、子どもたちに自己鍛錬と良い学習習慣を植え付けてやることで、将来の準備を助けることが大切なのだ。それは、学習という贈り物を子どもに与えることができるよう、あなた自身が勉強やしっかりした教育がどう役立つかを納得する所から始まる。勉強した時間がいつか報われるとあなたが心に固く信じていること、大切な科目の学習や勉強に励み、宿題をやり遂げることに費やした年月が彼らのためになり、将来役立つと信じることから始まるのだ。

来る日も来る日も勉強に励み、難しい課題に取り組み、自分で答えを出すことを学び、知識を蓄えてその知識をテストの時に活用することを学ぶことによって、子どもは、不屈の精神、粘り強さ、意志の強さ、問題解決、記憶力、集中力といった重要な資質を身につけている。

こういったことは、経験を通して自分のものとし、学ぶものだ。勉強と学習は、子どもの中にあるポジティブな資質を強める。その資質が将来の職業や召しのために必要となり、活用される。子どもの人生においてこのような結果が生まれるよう祈りなさい。それによって、今の訓練の日々は子どもの将来のためであるということを理解させることができるように。あなたはこのポジティブな展望を子どもが持てるように助けられる。

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人格は人生経験によって築かれる。それは本からの知識や理論だけでなく、人生という学校での実践や実地体験からも生じる。しっかりした人格は、人生の障害や困難を乗り越えることを通して築かれる。「子どもの人格を築く」というのは、曖昧で漠然としているように思えるかもしれないが、原理は単純だ。人生という黒板を、学習のために使えるということなのだ。

毎日が教えるチャンスで満ちている。今から子どもを遠足に連れて行こうというその時に、車が故障しているとわかったら、それは忍耐と冷静さを保つわざを教えるチャンスだ。特定の科目の成績が低かったなら、それは「失敗」から立ち直って、次はもっと頑張ることを学ぶよう教えるチャンスだ。

親として、慰め、世話し、ゆるし、保護する以外にも、あなたの役割の一つとは、手本を示すということだ。あなたの人生は子どもの手本だ。あなたは子どもに対して、彼らの将来の手本を示さなければならない。尊敬、謙遜、愛、他の人たちへの信頼、ゆるし、誠実、正直、率直、幸せ、神への信仰といった資質の手本だ。

あなたは子どもに望む人格をみずから現すことで、彼らの中に人格を築く。そして、人格を強める最大のものの幾つかに、問題、障害、困難がある。あなたは、現実的な方法で問題と向き合い、困難を克服するための手段を探すよう、子どもに教えることができる。最初に、恐れ、軽蔑、落胆といった反応を見せるのではなく、賛美と希望と快活さの反応をするよう励むといい。「どうすれば直せるか、見てみよう」とか、「どうすればこれに対処できるかな?」、「わあ、予想外だったね。どうやって計画を立て直せるか、見てみよう」といった具合だ。

難関に対して、勇敢に、冒険心をもって立ち向かうよう、子どもたちに教えなさい。「すごく困難な状況のようだね。イエス様が解決して下さるよう、祈ろう」とか、「わあ、これはエキサイティングなアドベンチャーになるぞ。考えてごらん、いつか、今この時のことを話して笑う日が来るから。記念に写真を撮っておこう」と。

子どもたちに、やるべきことが難しくても尻込みせずに、決意と堅い意思をもって困難に立ち向かうことを教えなさい。そのための一番良い方法は、あなたが自分の困難に対して、ポジティブに、決然と臨むことだ。困難に向かってあなたがもう一度トライするのを見るなら、子どもたちは自分の困難に面した時にも、あなたの手本を見習うようになるだろう。問題を克服するための子どもの能力に対して、そして特に、わたしへの信仰を表しなさい。

これらが、子どもの人格を築く上でもっとも大切な方法の幾つかであり、子どもに持ってほしい資質を身を以て表し、問題、困難、障害など、人生の教えるチャンスを学びのための問題シートとして使うことによって、それができるのだ。

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なりうる最高のあなたになるために、ペアレンティングの役割と責任によって鼓舞されなさい。子どもたちを見て、神の御心にかなった性格を持つようになってほしいと望む時には、あなたが示している手本に目を向けなさい。あなたの価値観、道徳的立ち位置、人格を見て、子どもがそれと同じものを取り入れたなら、あなたは嬉しいかどうかを判断してみなさい。しばしば、このような自己診断で、改善を必要とする面がわかるものであり、それは良いことだ。子どもが従うべき良き手本を示せるように、喜んで変わろうとすることもまた、良き親になることの一部なのだ。

2009年6月初版。2014年3月改訂・再版。
朗読:ガブリエル・ガーシア・ヴァルディヴィエソ。

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