友情への讃辞

8月 28, 2012

A Tribute to Friendship
August 28, 2012

マリア・フォンテーン

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近い友人が引っ越したりすると、私たちは時に、「神が私のことを本当に愛しているなら、どうして友人が去るようなことを許すのだろか? 私の人生にはその人が本当に必要なのに。彼らがいなくなって、自分は道に迷い、完全ではなくなった気持ちがする。主よ、どうして違った形で物事を成して下さらなかったのですか?」と考えそうになります。

イエスの弟子もおそらく同じように感じたことでしょう。イエスが彼らのもとを去った時の喪失感を想像してみて下さい。神の息子であるイエスは、彼らと来る日も来る日も一緒にいて、彼らに愛することを教え、彼らに注ぎ込み、知恵をもって他の人たちと接する方法を教え、彼らを支え、助け、彼らに耳を傾け、彼らを慰め、彼らのすべてとなり、ご自身のすべてを彼らと分かちあっておられたのですから。そんな方を失うほどの喪失感なんてあったでしょうか?  主なしでやっていくなど、心が引き裂かれるほどの喪失感や不安を感じたに違いありません。

屋上の間での日々は、魂を深く探り、心に重くのしかかっていた質問について真剣に探る時だったに違いありません。しかし、イエスが送ると約束された聖霊に慰めを求めた時に、イエスが彼らに成し遂げるよう頼りにしていた事を成し遂げる信仰と勇気を見いだしたのでした。イエスの体が彼らの元を去り、ひどい喪失感を味わっていたとしても、イエスを失望させることはできないと彼らはわかっていました。聖霊の助けによって、主の仕事を成すための慰めや塗油を見いだし、イエスが与えてくださった愛や命を必要とする人たちに与え始めた時に、何が起こったかを見てごらんなさい。それを通して、彼らはそれまで以上にイエスに近くなりました。イエスが彼らに与えられたものが育ち、彼らを通して他の人たちにまであふれ始めたからです。

私たちの友情は、この同じ原則のミニチュア版のようなものです。神がしばらくの間、時には天国に行くまで、友情の輪が壊れるのを許される時、私たちの友情は独自の連鎖反応を始めて、多くの人生にふれ、彼らの人生や私たち自身の人生を何倍も良くすることができるのです。誰かとの友情の絆は、イエスの愛の現れであり、主の霊があなたを通して彼らに流れ、また、彼らを通してあなたに流れます。

友人への愛を一番よく示すのは、あなたの人生を、その人が自分に意味するすべてとし、あなたたちの友情のありがたみの生きた見本となることでしょう。すべての素晴らしいこと、良さ、共に学んだレッスンを生かす時に、それは他の人たちをも招く友情の生きたテスティモニーとなり、その友情はより大いなる意味を持つようになります。

主は友情についてとても美しく慰めになる言葉を下さいました。それを分け合いたいと思います。

イエスはこう言われます。

友情が自分に教えてくれたもの、互いに得た尊いものを見て、あなたの友人への愛を、自分の得たすべてにおいて示すと決意しなさい。友人があなたに与え、あなたに分かち合ってくれたものは、あなたの一部となり、これからもあなたの人生や他の人たちの人生を祝福してくれるだろう。それこそ、彼らのあなたへの贈り物だ。あなたの彼らへの贈り物は、それを生かして、あなたの友情が与えてくれたものを何倍もに増やすことだ。

古き友の一部が、あなたの人生において生き続け、育ち続け、あなたをより良い、より賢い人にしてくれるとわかるだろう。それこそ、心の内で友情を生きさせ続ける最高の方法だ。それを生かして、あなたが出来るだけ多くの人に対して友人となるならば、あなたの友情は真に完全なものとなるだろう。

それが一つの理由で、天国にはものすごく力強い団結があるのだ。地上で育んでいる友情や愛の絆がすべて、天国であなたたちのために永遠の喜びとなる。その時になれば、自分は誰一人友人を失ったわけではなく、誰かと離ればなれになるたびに、他の人たちがあなたとの絆、またあなたを通しての絆に招き入れられ、その絆がこの人生でのすべての友人に広がっていったことがわかるだろう。

あなたとこれからも一緒にいる友人や、近くにいる友人がいるなら、その人のありがたみを感謝しなさい。これからどこかへ行くか、すでに行った友人がいるなら、あるいは、自分が引っ越し、さよならを言う立場にあるなら、今までの親しさや、その友情が賜物であったことを祝い、他の人たちに手を伸ばし、そのような関係を育んでいくようにしなさい。

ここに、友情についての名言を掲載します。友人が別の大陸に行ったのであれ、イエスの元に行ったのであれ、新しい友人であれ、古くからの友人であれ、共にいる友人であれ、離ればなれの友人であれ、最高の友であるイエスのことを考えているのであれ、これらの名言が、友情という神の贈り物の美しさに焦点を当てる助けとなりますように。

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真の友とは神の贈り物。心を創造した神だけに、心を結び合わせることができる。—ロバート・サウス

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友情とは、最も大いなる愛、最も大いなる非利己的さ、最もオープンなコミュニケーション、最も高貴なる苦しみ、最も厳しい真実、心からの助言、勇敢な男女しか持ち得ない最も大いなる思考の絆を意味する。—ジェレミー・テイラー

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誠実な友は、堅固なる避け所。そのような友を見いだせば、宝を見つけたも同然だ。—シラ書 6:14

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友とは、自然の傑作だと言えるであろう。—ラルフ・ワルドー・エマーソン

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友情: 悩みの時に暗闇の中で、誰かがしっかり握れる手となってあげること。—ヒュー・ブラック

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友情には、友人同士でよくコミュニケーションすることが必要とされる。それをしないなら、友情が生まれることも、存在することもない。—聖フランシスコ・サレジオ

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友情とは責任であり、機会ではない。—ベンジャミン・フランクリン

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真の友人は忌憚(きたん)なく心を打ち明け、適切な助言を与え、快く援助し、危険もかえりみず、すべてを忍耐強く受け入れ、友の身を勇敢に守り、いつまでも変わることなき友情を続ける。—ウイリアム・ペン

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自分が友に望むような資質を自ら育みなさい。誰かが、あなたを自分の友となるよう探しているのだから。—作者不明

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人といて、言い表しようのない居心地の良さや安心感のある心地よさ。考えや言葉を吟味し、秤にかけたりせずに、カスも実のあるものも一緒くたに、ただすべてをそのまま吐き出し、誠実な友が、それを手に取り、ふるいにかけ、取っておくべきものは取っておき、それから、親切さの息を吹きかけて、残りは吹き飛ばしてくれるとわかっているのは、何と心地良いことか。—ジョージ・エリオット

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世界全体からしたら、あなたは一人の人に過ぎないが、一人の人からすれば、あなたがすべてかもしれない。—作者不明

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良き友は星のよう。いつも見えるわけではなくても、いつもそこにいてくれると知っている。—作者不明

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友とは、祈りによってあなたを強め、愛によってあなたを祝福し、希望によってあなたを励ましてくれる人。—作者不明

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友人の実際の助けよりもむしろ、彼らが必ず助けてくれるという確信こそが、私たちの支えになる。—エピキュロス

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親友は、私の最善を引き出す人。「あなたといる時の自分が一番好き」と言える人。—作者不明

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泉からあふれる水が凍り付くことがないように、心からあふれる友情も、逆境によって凍り付くことはない。—ジェームズ・フェニモア・クーパー

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友人とは第二の自分だ、と言えるかもしれない。—キケロ

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暗闇を友と一緒に歩むほうが、明るい道を一人で行くよりもいい。—ヘレン・ケラー

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友人は、私たちを世話する神の方法。—作者不明

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友人は、人生であなたに付いてきてくれる天使のよう。—作者不明

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一人一人の友人は、私たちの中にある世界を表している。その人が現れるまで生まれることがなかったであろう世界を。その出会いによって、新しい世界が生まれる。—アナイス・ニン

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どんな愛も友情も、私たちの運命という道を横切るなら、必ず永遠の跡を残すものだ。—フランソワ・モーリアック

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別れを告げるのがこれほど辛い人と知り合えたとは、私はどんなに恵まれていることか。—作者不明

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私たちは皆それぞれ人生で異なる道を歩むが、どこへ行くにも、お互いの一部を一緒に連れて行く。—ティム・マックグロウ

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時を隔てても、遠く離れていても、互いの価値を真に分かり合っている人との友情が損なわれることはない。—作者不明

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真の友の最高の発見とは、離ればなれのまま成長しても、隔たりが出来たりはしないということ。—エリザベス・フォーリー

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友人同士では、どれだけ遠く離れても隔たりができることはない。愛は、心に届く翼を与えてくれるから。—作者不明

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私の愛する友人が亡くなり、埋葬されるたびに、私の一部もそこに埋葬される。けれども、彼らが与えてくれた幸せ、強さ、理解は、彼らのいなくなった世界にあっても私を支えてくれる。—ヘレン・ケラー

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真の友人は決して離ればなれにはならない。距離は離れても、心は離れることがないのだ。—作者不明

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いとしい人を失うことは
友情という祝福を他の人の人生に投資すること
失われた友情が自分の内に
さらにはあなたが手をさしのべた人の内に生き続けるのを見ること
友情という永遠の絆が、他の人を包み、永遠に続く。—作者不明

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思い出は永久に続き、死ぬことはない。友人同士のつながりは続き、決してさよならを言うことはない。—作者不明

 

2011年12月初版。2012年9月更新、再版。
朗読:ベサニー・ケリー。

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