神の臨在の中に平安を見出す

7月 20, 2025

Finding Calm in God’s Presence
May 27, 2025

引用文集

願わくは主があなたを祝福し、あなたを守られるように。願わくは主がみ顔をもってあなたを照し、あなたを恵まれるように。願わくは主がみ顔をあなたに向け、あなたに平安を賜わるように。—民数記6:24–26

何があなたに平安・安らぎをもたらすのでしょう。ソーシャルメディアをざっとスクロールしてみると、その質問に答えようとする試みがいくつも見られます。静かな湖畔に座っているとき、森の小道を散歩しているとき、夜空を眺めているときに得られるものが平安だという人もいます。また、キッチンは清潔でピカピカ、ベッドは整えたばかり、洗濯カゴにはたたんだ洗濯物が入っていて、受信トレイには未返信のメールがないなどのことが、暮らしに平安をもたらしてくれるといったことを暗に伝えている人もいます。そしてほとんどの人は、「私が欲しいのは、ほんの少しの安らぎと静けさだけ」と口にした（あるいは少なくとも思った）ことがあるでしょう。つまり、静かな午後を過ごしたいということです。正直言って、静かな一日が嫌いな人はいないと思いませんか。ほとんどの人は、少しばかりの静かな時間を喜ぶでしょう。けれども、平安とは単に雑音がないことなのでしょうか。仕事をやり遂げた結果とか、美しい環境にいるときにだけ得られるものなのでしょうか。

聖書は、平安という概念を、単に静かな午後を過ごすことよりも、もっと大きく、もっと全体的で、もっと有益なものとして述べています。平安を意味するヘブライ語は「シャーローム」（平安、平和）です。そしてシャーロームとは、人生のあらゆる側面に、健全さ、善良さ、幸福を浸透させるべきものです。それは、神が私たちのために計画された平安であり、それゆえに私たちはその真の平安を待ち望むのです。

この全き平安は、聖書の最初の2章に、すなわちエデンの園に見られます。その時代、その場所で、アダムとエバは途切れることのない交わりの中で神とともに歩むことができました。アダムとエバは、神の臨在の中にいるというのがどういうことかを経験し、その結果、神とお互いと、すべての被造物との真の平和を知りました。彼らはシャーロームを経験し、その結果、人間の真の繁栄を経験しました。

しかし、アダムとエバの不従順のゆえに、彼らは神の敵となり、エデンから追放され、この完全なシャーロームの場所に出入りすることも、シャーロームの神との完全な結びつきも失いました。神は今もなお、ご自分の民に平安を与えたいと切望しておられます。…

神は私たちを「御顔をもって照す」、また、私たちに「御顔を向ける」と言われました。どちらも、神が喜びと愛をもって私たちを見つめ、楽しんでおられることを意味しています。その御顔は、慈愛に満ちた親が愛する子を見つめるような表情をしています。ジェイ・スクラー博士はこのように書いています。「この親密な言葉使いは、主が私たちに御顔を向け、愛と喜びでほほえんでおられることを表している。それは真の祝福である。宇宙の王が、あなたの必要をすべて知っている、愛に満ちた父としてあなたを見つめておられ、ご自分そのものを与えてくださっているのだ」。聖なる、無限の、荘厳な、創造主である神が、愛と喜びをもって私たちを見つめてくださること以上に深い平安の源があるでしょうか。

真の平安は手に入れることができるものです。私たちは愛に満ちた神に仕えているのですから。平安が得られるのは、究極的には、神が平和の君である御子を遣わし、私たちに平安を与えるために必要なすべてを成し遂げさせてくださったからなのです。—コートニー・ドクター ^[1]

神の混沌

イエスが描いた数多くの言葉による状況描写の中でも、特に、神の愛に包まれた安心感から来る霊的平安を呼び起こすものがあります。「野の花［野のゆり（新改訳第3版）］がどうして育っているか、考えて見るがよい。野の草でさえ、神はこのように装って下さるのなら、あなたがたに、それ以上よくしてくださらないはずがあろうか」（マタイ6:28–30）。その百合の花があなたには見えますか。背が高くまっすぐに伸びて、完璧な形をし、露を帯び、それぞれが隣の花と礼儀正しい距離を保ちながら、甘美な小鳥のさえずりと、朝日を浴びる広々とした草原を吹き抜けるそよ風に合わせて、ひとつになって揺れているのが。少なくとも、私はそう思い描きました。

私のデスクの上には正反対の写真がかかっています。野草や雑草、イネ科の植物、アザミ科の植物、そして何なのかわからないけれど、生い茂っているものや枯れかけているもの、種が成ってしまっているものあります。この写真は、暑い中、テキサスの田園地帯を歩き回っていた時のものです。私は、何ヶ月も前に新しいプロジェクトでの私の役割について祈っていたときに思い浮かんだ心象風景と一致する光景を探しに行ったのです。そのプロジェクトには何人もの人々が関わっていて、その一人一人が特定のニーズや意見、野望、癖、悩みが入り混じったものを抱えていました。

祈りの中でその光景を垣間見たときに驚いたのは、その光景が瞬時に私の心を安らかにしてくれたことです。私ははっきりと感じました。神はすべてをコントロールされているだけでなく、その複雑さと多様性、ひとつひとつの要素とそのごちゃごちゃの寄せ集めの中での場所を喜ばれているのだと。創造主は被造物を愛しておられるのです。

状況は、私の思い通りではなく、主の思い通りでした。その気づきがすべてを変えました。私はその写真に『神の混沌』というタイトルをつけ、何か新しい問題で混乱に陥るたびに、この写真から学び、何かを得ています。「野の花のことを考えて見るがよい。きょうは野にあって、あすは炉に投げ入れられる草でさえ、神はこのように装って下さるのなら、あなたがたに、それ以上よくしてくださらないはずがあろうか」（ルカ12:27–28）。—キース・フィリップス

嵐の中の平安

先日の朝、ぐっすりと寝た後に目覚めると、大きな黒っぽいナメクジのようなものが視界をふさいでいました。とっさにこれは以前に経験したものだと思いました。糖尿病網膜症による左目の出血がまた起きたです。首を回してみても、見えるのは、眼球の硝子体の中で赤黒い雲状のマーマレードのようなものが渦巻いているだけでした。

このような出血は何年も前から幾度も経験しています。実は15年前、右目が完全に失明し、視力を回復するために硝子体手術という眼科の大手術を受けました。… 完全に失明し、その後視力を回復するというのは、ものすごい経験でした。のちに、患者として病院のイベントに参加したのですが、その時、外科医自身が病院の他の医師たちにこう言っていたのです。「もしクリストファーさんが1970年代（この視力回復手術法が生まれた時代）より前に生きていた人だったら、彼は暗闇の世界に生きていたことでしょう」。

一方、左目にも、最近起きたような同様の出血という問題が生じています。最終的にどうなるかは分かりませんが、私はいつか、同じような大手術に直面するかもしれないというのが現実です。でも、もしかしたらそうはならないかもしれません。子供たちが私に手を置いて祈ってくれました。… 私たちはイエスを信じて、進み続けています。

とはいえ、目がちゃんと見えないのに『進み続け』、平静を保つのは、難しいことです。心の中でパニックになっているときに、笑顔で普通の会話をしようとするのです。だからこそ、神の臨在の中で過ごす時間を確保することがとても大切です。聖霊と過ごす祈りの中で穏やかさを見出すことは、深く掘り下げて、試練を乗り越えるのに必要な力を受け取るために不可欠です。また、そのために愛する人から祈ってもらうことも大切です。

それが理由で、エリヤは逃げて洞窟に隠れました。彼が恐れたのは、その状況よりも、神が自分とともにおられることを切実に知りたかったからです。そして主は、強風や地震ではなく、優しいささやきの中で、エリヤと共におられることを示されました。今日、もしあなたが困難に直面したら、… イエスと過ごす時間を優先し、嵐や地震の中でも、ただ、イエスの優しいささやきの力強い音色に耳を傾けてください。神に不可能はなく、神はあなたを愛しておられます。

主よ、あなたは愛そのものであり、私の力です。不可能と思われる状況でも、あなたが嵐を支配してくださることをうれしく思います。私は、あなたの臨在による高揚感や、あなたの聖霊の導きを信頼することができます。私は今日、自分の身に起こっていることへの不安と闘っていることを告白します。… しかし、主よ、あなたは理解してくださっています。あなたはゲツセマネの園で血の汗を流されました。私はひとりではありません。私はあなたとともにいて、あなたも私とともにいてくださいます。私に力を与えてくださる神によって、私は何事でもすることができるのです。あなたの御前にいると、私は落ち着きます。私は自由になって地平線の光を見ることができます。あなたは私の世の光ですから。… イエスの御名によって。アーメン。—クリス・エイト ^[2]

2025年5月アンカーに掲載　朗読：ジョン・マーク　音楽：マイケル・ドーリー

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