モチベーション、ビジョン、ゴール

4月 7, 2025

Motivation, Vision, and Goals
January 23, 2025

「より幸せな人生の秘訣」シリーズ

オーディオ所要時間: 13:51
オーディオ・ダウンロード(英語) (12.6MB)

課題

将来のビジョンや具体的な目標がないと、私たちはただ流されるだけの人生を送り、目先のことを考えるだけで、数週間、数ヶ月、さらには数年が経つこともあります。ビジョンに導かれていないとき、私たちは全体像における重要な点、また目的意識や意義を見失うことがあります。そこで良い知らせがあります。今からでも、ビジョンを新たにしてくださるよう神にお願いしましょう。周りの世界に神の光を輝かせ、私たち一人ひとりの人生に特別に与えられた神の目的を達成するため、自分の役割を果たすと固く決意するのに、遅すぎることはありません。

問題だらけのこの世界では、日常生活が苦労の連続となることもあるので、変化をもたらそうとして一歩踏み出すのは難しいかもしれません。変化をもたらすには、信仰と勇気、そして多くの努力が必要です。けれども、自分の周りの世界を変えようというビジョンを持っていた人々の人生について読むと、しばしば、彼らは私たち自身と同じような平凡な人で、ただ、神から与えられたビジョンに従う信仰を持っていたということに気づかされるのです。

逆境を克服した人々の人生をよく見ると、彼らは目標を定め、障害をものともせず、その達成に全力を尽くしていることに繰り返し気づかされます。目標を心に定め、特定の目標に全精力を傾けると決めた瞬間から、彼らは最も困難な逆境を克服し始めたのです。—アリ・キエフ

ウィリアム・ティンダルのビジョン

「私は、聖書が彼らの母国語で彼らの目の前にはっきりと示されるのでなければ、一般民衆にいかなる真理をも定着させるのは不可能であると悟った。」

ウィリアム・ティンダル(1494–1536)は神学者であり、英語で最初に出版された聖書の一つを翻訳した人です。異端者として処刑されたものの、彼の英訳聖書は後に出版されて、現代の翻訳聖書のかなりの部分を形成することになります。

ウィリアム・ティンダルは1494年、イングランドのグロスターシャーに生まれました。1506年、オックスフォード大学で学び始め、学士号と修士号を取得した後、最も興味を抱いていた神学を学ぶことができました。しかし、長期間の勉学を終えてからでないと、実際に聖書を学ぶことが許されないという考えには強く批判的でした。そして、オックスフォード在学中、彼は志を同じくする友人たちと共に聖書学習グループを作ろうとしたのです。

ウィリアム・ティンダルは言語学者としても才能に恵まれ、徳のある善良な人物として知られていました。しかし、宗教改革の思想に影響されたことで、次第に正統ではない急進的な宗教観の持ち主として知られるようになったのです。ティンダルは特に、新約聖書を英語に翻訳したがっていました。そうすることで、一般の人々が、教会のフィルターを通してではなく、直接聖書を理解できるようになると考えたからです。…

ティンダルは、聖書が英語に翻訳され、庶民が聖書を読めるようになることを願ったことで最もよく知られています。また、ティンダルの翻訳は非常に人気があり、将来の主要な聖書翻訳の基礎となりました。欽定訳聖書[の内、ティンダル訳がある部分]の約80%が、ティンダルの翻訳のままだと考えられています。

ティンダルの死後4年経って、ヘンリー8世は英訳聖書の出版を命じましたが、それらの聖書はティンダル訳に大きく基づいていました。—Biography Online [1]

フローレンス・ナイチンゲールのビジョン

「神は朝に私を呼び、私が評判を気にせず、神のためだけに善を行うかとお尋ねになりました。」

フローレンス・ナイチンゲールのことは、きっと聞いたことがあるでしょう。裕福な家庭に生まれた彼女は、看護師になるよう神に召されたと感じました。家族の反対にもかかわらず、彼女はドイツで訓練を受けた後、ロンドンの富裕層を対象とした病院で働き、他にも、コレラやチフスの治療を行う貧しい病院で奉仕しました。

クリミア戦争の報道で、イギリス兵が栄養失調や病気で死亡していることが明らかになると、世間は大騒ぎになりました。それまで、女性は前線に出ることが許されず、看護婦もいなかったのです。そこで、フローレンスの友人で陸軍大臣のシドニー・ハーバートは、この危機を踏まえ、志願者を集めるよう彼女に要請しました。

34歳の時、彼女は38人の女性とともに出発しました。フローレンスは、負傷兵の衛生と生活水準の新しい基準を開拓し、彼女らは共に何千人もの命を救ったのです。夜遅くまでろうそくの明かりで働いた彼女は、「ランプの貴婦人」と呼ばれるようになり、国民的英雄となって帰国しました。

しかし、彼女の活躍はそれで終わりではありません。当時、速報はあっても、死傷者の数についての公式報告はありませんでした。しかし、フローレンスは人数を把握していたので、最古のものの一つとなるインフォグラフィックを用いて死傷者の詳細な内訳を陸軍省に提供し、将来の紛争における看護のベストプラクティスを提言しました。そして、何十年もの間、看護ケアと衛生の改善を後押しするキャンペーンを続け、世界初となる病院併設の看護学校を設立したのです。

その間ずっと、彼女は悪化する病気と向き合い、しばしば寝たきりにもなりました。身体能力が衰えても、彼女はその名声、情報技能、人脈、訓練を駆使して、神が転職として与えてくださった仕事に変化をもたらし続けました。そして、私たちは今日も彼女が成し遂げたことから恩恵を受け続けているのです。—オリビア・ヘイスマン-ウォーカー [2]

考えてみよう...

神から偉大なことを期待し、神のために偉大なことを試みなさい。—ウィリアム・ケアリー

神は、生きるためのルールを定めておられる方として、私たちの限られた視覚によってではなく、神の大きな計画への信仰によって生きるよう、呼びかけておられる。—ジョエル・ベルツ

ビジョンのないところに希望はない。—ジョージ・ワシントン・カーバー

聖書の言葉は...

わたしたちは神の作品であって、良い行いをするように、キリスト・イエスにあって造られたのである。神は、わたしたちが、良い行いをして日を過ごすようにと、あらかじめ備えて下さったのである。—エペソ2:10

すべてあなたの手のなしうる事は、力をつくしてなせ。—伝道の書9:10

良いことについていつも熱心であるのは、良いことである。—ガラテヤ4:18 英語NKJV訳

神の目的と計画

最大の問いの一つとは、私の人生の目的は何かということではなく、私の人生のための神の目的は何かということです。… この混沌とした不穏な世界では、神の目的が私たちの人生にどのように働いているのかを理解するのが難しいことがあります。どのような場合であれ、混乱、恐れ、不安、気を逸らすものばかりの現世で、私たちは皆、神が私たちの人生に神のご計画を実現しておられるという確信から、より確かな恩恵を受けることができます。

どうすればこの確信を得ることができるのでしょう。人間的な楽観主義やポジティブ思考によって、自力でこの確信を得ることができないのはたしかです。むしろ、聖霊が主に聖書を通して(それだけではないですが)、その確信を生み出してくださるのです。聖霊は、私たちの思いを照らし、心に信仰を燃え立たせるために、聖書の言葉を用いられます。(ローマ10:17

私たちの人生のための神の目的には、(1)来るべき世界における神の目的と、(2)現在の世界における神の目的という2つの大きな側面があります。これらは複雑に絡み合っており、物事が差し迫っているように見える今の世界における導きの必要性を、神の大きな目的という文脈で考えることが重要です。一旦この枠組みの中に自分自身を位置づけると、私たちは自分の人生の唯一無二の状況における神の目的をより容易に識別し、受け入れることができるのです。

まず、聖書の神は目的の神であることを思い出しましょう。しかも、それは一般的な目的ではなく、具体的な目的です。神は宇宙の最高の長期的な戦略立案者です。何事も、行き当たりばったりでなさったりしません。そしてその目的は永遠の過去から永遠の未来にまで及び、被造物の究極的な運命だけでなく、私たちの個人的な人生も包含しています。…

来るべき世界に対する神の壮大な目的は、イエス・キリストの福音の贖いと回復のみわざを通して、現在実現しつつあります。キリストにおいて、そして聖霊の変容の力によって、神はご自身の新しい世界に住む民を準備するために働いておられます。神の目的は、彼らをキリストの姿に造り変えることです。つまり、私たち一人ひとりに対する神の目的は、私たちの神のご性質をより完全に反映し、ますます愛と善行の人生を送るように、私たちの人格を変えることなのです。—トーマス・A・タランツ [3]

考えてみよう...

祈りは、私たちを世界に対して盲目にするのではなく、世界を見る目を変容させ、世界を、すべての人を、そして人類の歴史全体を、神の光の中で見られるようにするのです。—トマス・マートン

この堕落した世界を再創造し、新しい天と新しい地をもたらすこと、それが神の究極の目的です。神はご自身のために民を贖い、その民とともに住んで、ご自身の栄光を分かち合われます。—トーマス・A・タランツ

私たちが自分の起源、アイデンティティ、意味、目的、意義、そして運命を発見するのは、神においてのみです。他のすべての道は行き止まりとなります。—リック・ウォレン

聖書の言葉は...

このキリストが、わたしたちのためにご自身をささげられたのは、わたしたちをすべての不法からあがない出して、良いわざに熱心な選びの民を、ご自身のものとして聖別するためにほかならない。—テトス2:14

ほむべきかな、わたしたちの主イエス・キリストの父なる神。神は、その豊かなあわれみにより、イエス・キリストを死人の中からよみがえらせ、それにより、わたしたちを新たに生れさせて生ける望みをいだかせ、あなたがたのために天にたくわえてある、朽ちず汚れず、しぼむことのない資産を受け継ぐ者として下さったのである。—1ペテロ1:3–4

この言葉は確実である。わたしは、あなたがそれらのことを主張するのを願っている。それは、神を信じている者たちが、努めて良いわざを励むことを心がけるようになるためである。これは良いことであって、人々の益となる。—テトス3:8

2025年1月アンカーに掲載 朗読:ジョン・ローレンス


1 https://www.biographyonline.net/spiritual/william-tyndale.html

2 https://licc.org.uk/resources/ten-christians-from-history-who-lived-that-whole-life-life/

3 https://www.cslewisinstitute.org/resources/discovering-gods-purpose-for-your-life/

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