1月 23, 2025
私は詩篇104篇の朗読を聞いていました。これは今まで聞いた内で、最も美しい創造の描写であると思います。神の壮大な御力がもろもろの天を駆け巡り、ここそこで立ち止まっては、果てしなく複雑な細部を微調整し、様々な形の完璧さや命を形作ってゆく様子が感じられるほどです。まるで言葉の絵筆で目の前に描かれていく、神々しい輝きを放つ絵画のようなのです。私はこれまで幾度もこの詩篇を聞いてきましたが、聞くたびに毎回、私たちの創造主を心からほめたたえるよう駆り立てられずにはおられません。皆さんも、この経験を共有し、この言葉が心と思いの中で息づくよう、少しの時間を割いてもらえたらと願います。
自分にとって、この種のものを吸収する一番の方法は、一つ一つの節や描写ごとに、それを心に思い浮かべようと努めることであると気づきました。読みながら想像力を働かせて、それを心の目で見ようと努めるといいし、あるいは御わざをなされている様子を見せて下さるよう、主にお願いすることさえできるでしょう。詩篇の作者が神をほめたたえているすべての節において、自分たちも共に賛美することができます。そうすれば神と過ごす体験を、意義深い礼拝の時とすることができるでしょう。
神の命じによって生命ではちきれんばかりとなる、数々の被造物を思い浮かべてみましょう。山々が天に向かってどんどん隆起するにつれ、水が陸地から引く時の、波立って荒れ狂う様子を思い描いてみてください。神が生き物に対してするように、「衣のように地をおおわれ」ると、緑や青や数々の鮮やかな色彩の波が次々と表れ、駆け巡りながら、裸の地に広がってゆく様子を思い浮かべるのです。最も小さな裂け目にも生命が満ちあふれるよう、神が雲の車に乗り、地平線から地平線へと駆け抜けて、ご自身が通った跡に、まるで壮大な幕が降りるかのごとき雨を注がれる御姿を仰ぐ時に感じる、途方もない畏怖の念を。
宇宙全体の創造主であられる神が、小さな花を守り、最も小さな生物がさらなる生命を生み出す様を喜びをもって見守られることに驚嘆しましょう。私たちの必要物ばかりか、色々な食べ物の味や、陽気な気分にしてくれるワイン(ぶどう酒)や、皮膚に塗るオリーブ油といった、私たちに喜びをもたらしてくれるものまで供給されるという、神のご計画の入念なきめ細やかさを、考えてもみてください。
もちろん、作者はこの詩篇の中で、創造という壮大な御わざや、そのあらゆる複雑さを、簡単に要約することしかできません。まだまだ沢山のものがあり、私たちによって見いだされるのを待っているのです。
1 わがたましいよ 主をほめたたえよ。
わが神 主よ あなたはまことに大いなる方。
あなたは威厳と威光を身にまとっておられます。
2 あなたは光を衣のようにまとい
天を幕のように張られます。
3 水の中にご自分の高殿の梁を置き
密雲をご自分の車とし
風の翼に乗って進み行かれます。
4 風をご自分の使いとし
燃える火をご自分の召使いとされます。
5 あなたは地をその基の上に据えられました。
地は とこしえまでも揺るぎません。
6 あなたは 大水で
衣のように地をおおわれました。
水は 山々の上にとどまりました。
7 水は あなたに叱られて逃げ
あなたの雷の声で急ぎ去りました。
8 山を上り 谷を下りました。
あなたがそれらの基とされた場所へと。
9 あなたは境を定められました。
水がそれを越えないように
再び地をおおわないように。
10 主は泉の水を谷に送り
山々の間を流れさせ
11 野のすべての獣に飲まされます。
野ろばも渇きを癒やします。
12 その傍らには空の鳥が住み
枝の間でさえずります。
13 主は その高殿から山々に水を注がれます。
みわざの結ぶ実によって 地は満ち足りています。
14 主は 家畜のために草を
また 人が労して得る作物を生えさせます。
地から食物を生じさせてくださいます。
15 ぶどう酒は人の心を喜ばせ
パンは人の心を支えます。
油よりも顔をつややかにするために。
16 主の木々は満ち足りています。
主が植えられたレバノンの杉の木も。
17 そこに 鳥は巣をかけ
こうのとりは もみの木を宿とします。
18 高い山は野やぎのため
岩は岩だぬき[1] の隠れ場。
19 主は季節のために月を造られました。
太陽はその沈むところを知っています。
20 あなたが闇をもたらされると 夜になり
あらゆる森の獣が這い回ります。
21 若い獅子は 餌食を求めて吼えたけり
神に自分の食物を求めます。
22 日が昇ると 彼らは退いて
自分のねぐらで横になります。
23 人は 自分の仕事に出て行き
夕暮れまでその働きにつきます。
24 主よ あなたのみわざはなんと多いことでしょう。
あなたは知恵をもってそれらをみな造られました。
地は あなたのもので満ちています。
25 そこには 大きく広い海があり
這うものや生き物は数えきれません。
小さなものも大きなものも。
26 そこを船が行き交い
あなたが造られたレビヤタンも そこで戯れます。
27 彼らはみな あなたを待ち望んでいます。
あなたが時にかなって 食物をお与えになるのを。
28 あなたがお与えになると 彼らは集め
あなたが御手を開かれると
彼らは良いもので満ち足ります。
29 あなたが御顔を隠されると 彼らはおじ惑い
彼らの息を取り去られると 彼らは息絶えて
自分のちりに帰ります。
30 あなたが御霊を送られると 彼らは創造されます。
あなたは地の面を新しくされます。
31 主の栄光が とこしえにありますように。
主がご自分のみわざを喜ばれますように。
32 主が地に目を注がれると 地は震え
山々に触れられると それは煙を上げます。
33 私はいのちの限り 主に歌い
生きるかぎり 私の神をほめ歌います。
34 私の心の思いが みこころにかないますように。
私は 主を喜びます。
35 罪人らが地から絶え果て
悪しき者どもが もはやいなくなりますように。
わがたましいよ 主をほめたたえよ。
ハレルヤ。—詩篇104 新改訳2017
初版は2019年9月 2022年5月に改訂・再版
朗読:キャロル・アンドリュース 音楽:ジョン・リッスン
1 岩だぬき(ハイラックス): イワダヌキ目に属する、ずんぐりとして小型の草食性哺乳動物。毛に覆われ、丸々とした体で、尾はほとんどない。体長30~70cm程度、体重2~5kg程度。
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