9月 24, 2024
私はちょっと変わったニュース記事が好きで、特に霊的現実を深く掘り下げたり、会話を始めたりする良いきっかけとなるようなものが大好きです。そういった記事は、私たちを無感動状態から脱却させ、人生がいかに驚きに満ちているかに気づかせてくれます。
一日がいつのまにか次の日に移り変わっていくように、私たちもただ流されていくのは簡単ですが、時にはそれを中断させるような何かが起こることもあります。車の前に鹿が飛び出してきて、車が全壊したり、妻が三つ子を出産する予定だったけれど、出産当日にもう一人出てきて、結局四つ子になったり、[1] 庭で野菜を掘り起こしていたら、13年前に失くしたダイヤモンドの指輪を、人参が貫通した状態で発見したり、[2] 7回も雷に打たれたり[3] といったことです。あるいは、ケープコッド沖でロブスターを捕りに深海に潜っていたマイケル・パッカードに起こったように、40秒ほどクジラに飲み込まれることもあります。
「突然に大きな衝撃を感じ、次の瞬間には真っ暗闇の中にいました」とマイケルは語っています。まず混乱し、次に、自分がザトウクジラの口の中にいて、クジラに飲み込まれようとしていることに気づいたそうです。「『ここから出ることなんて、できない。もう終わりだ。死ぬんだな』って思い、12歳と15歳の息子たちのことが気がかりでなりませんでした。」 その後、クジラは海面に浮上し、頭を振って、口の中にあるまずいものを海に吐き出しました。そして、マイケルは、彼を捜索していた、自分たちの船の一等航海士に救助されたのです。[4]
預言者ヨナの場合がそうだったように、私たちはこのような時にこそ、人生において本当に重要なことは何かに気付かされるものです。ところで、私がこれまで話してきた人の多くは、ヨナの話を知りませでした。われらが「難ありヒーロー」ヨナは、神から、新アッシリア帝国の首都として栄えていたニネベに行くよう命じられました。ニネベは、(後に敵軍に破壊される直前の)約50年間、世界最大の都市にまでなっています。神の目的は、彼らの邪悪な行いを悔い改めるよう警告することでした。ニネベの悪行はここで挙げきれないほど多いのですが、自分たちに逆らう者の心を恐怖に陥れようとして、敵に対しておぞましいほどに残酷な仕打ちを行ったと言えば十分でしょう。
さて、ヨナは、主に従ってニネベに行く代わりに、船で反対方向のスペインに向かいました。しかし、いつものように、神の計画が失敗することなどありません。神は船に乗っていた全員をイライラさせるほどのハリケーン級の強風を送られました。すると、乗組員たちは災難から逃れるためにできる限りのことをした後、神の怒りを鎮めようとして、ヨナを海に投げ入れました。すると、海が穏やかになったので、そのやり方はうまく行ったようです。その後、ヨナは、先ほどの話のマイケルと同じように、クジラ(「大きな魚」)に飲み込まれました。
ヨナはクジラの中に三日三晩いて、海の墓場から助け出してくださるよう、主に向かって必死に叫び求めました。すると主は、彼の祈りに応えて、クジラにヨナを吐き出させました。さて、次に何が起こったと思いますか。そう、ヨナは、神が行けと言われていた場所、すなわちニネベに向かったのです。ヨナはニネベに行って、「四十日を経たらニネベは滅びる」と彼らに説きました。[5] かなり短い説教ですよね。
興味深いことに、ここで「滅びる」と訳された言葉には、完全に変わるという意味もあります。そして、それこそが実際に起ったことでした。しかし、ヨナは、ニネベの住民全員が心を入れ替え、荒布をまとって灰の中に座し、赦しを乞い願ったのを、喜んだでしょうか。そうではありません。滅亡するはずの日となったのに、天から火が降ることもなく終わったのを見て、彼はすねて町の外へ行き、これから何が起こるかを見届けることにしました。
その日はどうしようもないほど暑くて、ヨナは日射病になりそうでしたが、神が再び登場し、彼のいる隙間だらけの小屋に陰を与えるために、トウゴマを生えさせられました。その間ずっと、ヨナは神に対して怒りの声を上げ、ニネベの住民が正当な報いを受けていないと不平を言うのです。しかし、神はまだ御業を終えてはおらず、葉の多いトウゴマの木を食べる虫を送ったので、その木はしなびて枯れてしまいました。そして、最後の仕上げとして、神は激しい東風を吹かせて、ヨナをさらに焼け尽かせ、ヨナがこの屋外オーブンを逃れるためなら、死をも覚悟するほどになるまで待ちました。そして、神がこう語るところで、物語は終わります。「あなたは、トウゴマの木を惜しんでいる。まして私は、右左をわきまえない人々と、多くの家畜とのいるこの町ニネベに、災いを下さないでおくべきではないのか。」 これで話は完結です。
これは、不従順な預言者が、正しいことをした時にも多くのことがうまく行かなかったという話ではなく、神がいかに働かれるかという話です。神はヨナの神ですが、また、船の乗組員たちの神でもあり、さらに、クジラの神、ニネベの住民の神、トウゴマの神、虫の神、東風の神でもあります。この話の中で、神がいない場面などあるでしょうか。
神は私たちの人生物語でも、ページがめくられるごとに、そこにおられます。私たちが目を開き、神が私たちのために書いてくださったことを読み、心に留めれば、それがわかります。そして、あなたがいつか風変わりな出来事の主人公になる時には、誰があなたの脚本を書いているのかを思い出し、結果についてはその方、つまり主に信頼しましょう。主は、私たちが立てた計画の中よりも、私たちの人生を中断させるような出来事の中におられることの方が多いのです。
PS: ヨナの物語の概要がコミックになったもの(英語)を、こちらで見ることができます。
1 https://www.parents.com/health/parents-news-now/mom-delivers-quadrupletsbut-thought-she-was-having-triplets.
2 https://www.bbc.com/news/world-us-canada-40956139.
4 https://www.capecodtimes.com/story/news/2021/06/11/humpback-whale-catches-michael-packard-lobster-driver-mouth-proviencetown-cape-cod/7653838002.
5 ヨナ 3:4.
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