10月 7, 2023
人間の性質の最も根源的な特徴は、感謝されたいという欲求である。—ウィリアム・ジェームズ
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私たち家族は … 有料道路の休憩所に車を停め、いつものように、夫は2人の息子を連れて一方向に行き、私は2人の娘を連れて女子トイレに入りました。…
中に入ると、あんなに混雑していたのに、トイレが清潔でピカピカであることに気づきました。他の利用者が出入りする中、一人の女性が懸命に床や洗面台を磨いているのが見えました。他の女性たちは家で夕食の支度をしているか、自分の家族のところへ出かけているであろうに、この人は誰にも感謝されることのない仕事をしていたのです。トイレは驚くほどきちんとしていて、母親なら誰でもそうだと思いますが、私もありがたいと思いました。
彼女に何か言うべきではないかと思いました。洗面台から顔を上げると、彼女の姿はなかったので、一瞬、気まずいやりとりを避けられてホッとしました。しかし、手を拭きながら、彼女を探して感謝の気持ちを伝えなければという衝動に駆られたのです。私と娘たちは角を曲がってトイレの反対側に歩き、彼女がクローゼットの中で備品カートに物を積み直しているのを見つけました。私はゆっくりと彼女に近づき、こう言いました。「トイレをこんなにきれいにしてくださってありがとうと言いたくて。本当に感謝しています」。
彼女の顔には、温かく好奇心に満ちた笑みが広がりました。私は、今まで彼女の熱心な仕事ぶりに感謝した人はいたのだろうかと思いました。
なぜ私たちは、感謝の気持ちはあっても、それを言葉にしないのでしょう。馬鹿みたいに思われたり、弱く見られたりするのが怖いのでしょうか。 自分のことで頭がいっぱいで、励ましの言葉をかける時間がとれないのでしょうか。褒めすぎると、その人が高慢になると心配しているのでしょうか。
私たちがミニストリーを始めて間もない頃のある日曜の朝、一人の女性が私のところにやって来て、私の夫の説教が彼女にどのような影響を与えたかを話してくれたのを覚えています。「でもご本人には言いたくありませんでした」と彼女は打ち明けました。「そのようなコメントで牧師さんが得意になってしまうのではないかと心配なので」。もし彼女が、人々がどれほど自由に批判的な言葉を口にするであろうかを知っていたなら、と思います。励ましと感謝の言葉は、うみ疲れた魂に命と活力をもたらします。 …
おそらく、私たちは皆、感謝すべきすべての理由を認めるという面で成長する必要があるのではないでしょうか。それらはすべて私たちの周りにあるのです。けれども、ただ心の中に感謝の気持ちを抱くようになるのは、スタートに過ぎません。感謝の気持ちが心の中に湧き上がっても、口からこぼれ出ることがないのであれば、喜びのスタート地点にいるに過ぎません。感謝の気持ちは、他の人々と分かち合って初めて十分に楽しむことができるのです。
C・S・ルイスは言いました。「私たちが楽しいと思うものを賞賛するのは、賞賛が単にその楽しみを表現するばかりでなく、楽しみを完成させるからです。それは約束されている到達点なのです」。
ですから、今度、感謝の思いが心に宿ったなら、 … その思いを言葉にしてみましょう。—ステイシー・リオッチ [1]
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ポジティブ心理学の専門家によると、感謝するという精神状態は、感謝する側にもされる側にもメリットがあるといいます。研究によれば、感謝の態度は自己価値や自信を高め、ストレスや怒りといったネガティブな感情と戦い、有意義な社会的絆を築き、幸福感を生み出す脳内エンドルフィンを放出することがわかっています。ある大学の研究によれば、感謝することや与えることは肉体的な健康や長寿を増進させることさえあるそうです。さらに重要なことに、感謝の気持ちを受け取った人は、大切にされていると感じ、感謝されることで大きな恩恵を受けます。感謝の気持ちを相手に伝えるためのヒントをいくつか紹介しましょう。
誠実であること。心からの言葉を言いましょう。真の感謝の気持ちは、純粋な気持ちから生まれます。例えば、同僚が格別な努力をして、大きなプロジェクトを期限内に完了させるのを手伝ってくれたとしましょう。あなたはサッと「ありがとう」と言い、背を向けてドアを出て行くかもしれません。あるいは、1分余分に時間を取り、彼女の横に座り、目を見てこう言うこともできます。「ジャン、このために余分な時間をとって頑張ってくれたこと、本当にありがとう。あなたがいなければできなかった。本当にありがとう」。最初のアプローチは後からの思いつきのように思われ、ジャンは過小評価されていると感じるかもしれません。二つ目のアプローチは心からの感謝を表現していて、きっと彼女の一日を充実したものにするでしょう。相手に心からの感謝を伝えるときは、アイコンタクト、オープンなボディランゲージ、表情豊かな声のトーン、そして最も重要な言葉、相手の名前を使うことを忘れないようにしましょう。
適切な媒体を選ぶ。誰かがあなたのために何かをしてくれたことを考えるときに、最もふさわしい媒体は何でしょう。直接会うこと、手書きのメモ、電話、Eメール、ソーシャルメディアでのメッセージの投稿、花やプレゼントを贈る、などでしょうか。心からの感謝の表現はどれも、何もしないよりはましですが、理想は適切な方法で気持ちを伝えることです。…
具体的に。言葉を口にするのであれ、書き留めるのであれ、どの媒体であろうと、その人についてあなたが最も高く評価している特定の資質や特徴を表現し、その人の貢献があなたの人生にどのようなプラスの影響を与えたかを伝えましょう。例えば、ある同僚が昨年1年間、チームを飛躍させるような素晴らしいセールスミーティングを企画・実行してくれたとします。ミーティングの後にこんなメールを送ってはどうでしょう。「ありがとう、ボブ。よくやったね」。あるいは、手書きのメモを添えて、プレゼントを送ってもいいでしょう。「親愛なるボブへ、今週はセールス会議を開催してくれてありがとう。成功だったね。君は細部を整理し、質の高い教育内容を提供し、皆をそのプロセスに引き込む優れた能力がある。とてもよかった。君の努力のおかげで、私のチームと私はノルマを達成して、きっと飛躍の年になると確信しています。本当にありがとう」。
他の人に、その人のことを褒める、または推薦する。誰かがしてくれたことに感謝の気持ちを示す最善の方法のひとつは、他の人にその人のことを褒めることです。同僚が格別な努力を払って何かをしてくれたら、その人についての称賛の言葉を上司に送りましょう。ビジネス・パートナーの優れたサービスや製品から恩恵を受けたら、その人を他の人に推薦しましょう。
人に感謝する機会を探す。大小にかかわらず、誰かがあなたに何かをしてくれるたびに、それは感謝を伝えるいい機会です。彼らはあなたの生活を以前より少し良くしてくれたのですから。そうやって何度も感謝を伝えていくうちに、人生に対する積極的な姿勢、つまり感謝の姿勢が身につくでしょう。 … 他の人に感謝することは、あなた自身の幸福感を高めるだけでなく、相手の中にある、大切にされ、感謝されていると感じたいという深い欲求を満たすことになります。—ダーリーン・プライス [2]
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妻や夫、子供、あるいは同僚に、最後に愛のある言葉をかけたり、感謝やねぎらいの気持ちを伝えたりしたのはいつだったか、思い出してみなさい。おそらくずっと前のことになるかもしれない。もしかしたら、行動で感謝やねぎらいの気持ちを表していると感じているかもしれないし、それはとても価値のあることだ。しかし、もし感謝やねぎらいの気持ちを言葉にしていないとしたら、あなたの人間関係には何かが欠けていることになる。
行動は言葉よりも雄弁ではあるが、言葉で感謝やねぎらいの気持ちを伝えることもまた重要だ。それにはほとんど努力もいらないので、人々がそれをしないのはとても残念だ。それに必要とされる唯一の努力は、相手に感謝したり称賛したりする具体的なことを考え、それを表現するための時間をとることだ。感謝の気持ちを口に出して伝えることに慣れていない人は、少し勇気がいるかもしれないが、その価値は十二分にある。
心からの感謝やねぎらいには特別な何かがあって、それは受け取る人の霊を必然的に高め、あなたが誰かの1日を明るくしたゆえに、そのお返しにあなたに喜びを与える。—イエス
2023年4月アンカーに掲載 朗読：ジョン・ローレンス 音楽：ジョン・リッスン
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