誠実さ(パート2)

8月 30, 2018

Integrity—Part 2
August 30, 2018

ピーター・アムステルダム

オーディオ所要時間: 7:56
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誘惑と戦う

私たちは誰もが、間違ったことをするよう誘惑されるものです。子どもや夫や妻、あるいはあなたが愛し、尊敬している人の前でしないことは、おそらくすべきでない、それが確かな経験則です。自分の行動を隠さなければならないと思うなら、おそらく誠実に行動していない可能性が高いのでしょう。

一つ念頭に置いておくべきなのは、誠実な行動をしない人たちの周りにいると、自分の振る舞いや道徳観にも影響しうるということです。道徳観が欠けているという手本を見ていると、自分も同じような行動をする可能性が高くなります。もちろん、あなたより道徳的な基準が低い人と一緒にいるだけで、あなたの基準が必ず下がるというのではありませんが、そのような環境で自分の基準を高く維持するのはもっと困難かもしれません。

特に、あなたが権威のある地位や尊敬される立場にある場合には、自分の誠実さや手本が他の人たちにポジティブな影響かネガティブな影響のいずれかを与えると知っていることが大切です。親、牧師や霊的指導者、教師、コーチ、公的地位のある人などとして、あなたは人々の手本なのです。周りの人はあなたを尊敬し、手本とするので、誠実さをもって行動するという余分の責任を負っています。クリスチャンとして、誠実さに欠けていると、福音を他の人に伝える能力を損ねてしまいます。非倫理的なやり取りをしているなら、自分の人生において誠実さが弱い点なら、私たちの伝えるメッセージが不真実なものに見られます。それは、私たちのイメージだけではなく、イエスのイメージも悪くします。

誠実さの姿とは

誠実さとは、聖書にかなった原則に従って生きることです。それは、正直さ、高潔さ、信頼性、信用性、立派な行動をすること、約束を守ることです。また、あなたが愛している人や尊敬している人が見ているかのように、透明性のある行動や話し方をすることでもあります。他人のことをネガティブに話したり、ゴシップしたりしないということです。また、他の人にしてほしいように、他の人を扱うことでもあります。そして、立派で尊敬される人生を送ることです。

誠実な生き方をしている時、あなたは数多くの益を生み出します。

私たちの道徳観に従って生きると決意したなら、それを頻繁に思い起こすことが大切です。特に、道徳面に関する困難な状況に直面した場合はなおさらです。一つの選択肢の方が得に見えるか、自分がほしいものややりたいことであったり、報酬や満足をもたらすように思えても、それは悪いことだとわかっているか、あまり正しくないとわかっているという状況に面することもあるでしょう。でも、正しくないとわかっていても、強い誘惑に駆られるかもしれません。そういう時には、自分で決意した基準を強める必要があります。そのためには、祈ったり、神の言葉を読んだり、引用したりなど、何であれ私たちの基準と再びつながり、それに対する決意を確認する助けになることをして、私たちの価値観を思い出すといいでしょう。

先を見越した方法としては、御言葉を通して表された神の価値観という、基本的な試金石と普段からつながっていることが、誠実さを一環して鼓舞するための方法といえます。常日頃から聖書を読み、祈り、主と交わることは、私たちを主に近づけるだけでなく、主の価値観に生き、それを自分の価値観とし、忠実に守り続けようという決意を強めてくれます。

では、道徳的基準が下がってしまったらどうすべきなのでしょう。私たちの価値観に生きることから一時的に逸れてしまったり、さらには長い間それを怠ってしまったならどうすればいいのでしょう。そういう時にはおそらく、神の価値観からとても遠く離れてしまったので、もうその価値観につながることができるかどうかわからないと感じることでしょう。でも良い知らせがあります。私たちは主の元に行って、罪を告白し、ゆるしを求めて、主と主の真理に再びつながることができるのです。主との関係を新たにし、主の助けと強さを求めて、人生を一転させることができます。主の恵みと助けにより、またおそらくは他の人たちの助けも借りれば、私たちの人生は一転して、誠実さを回復させることができます。

時として、賠償したり、悪い行いを認めたり、ゆるしを求め、信頼と人間関係を回復するために働きかけることで、誠実さが欠けているために生じたダメージの代価を払わなければならないこともあります。そのようなダメージを修復するには何らかの代価がかかりますが、それだけの価値はあります。そして、神の愛に再びつながり、神の価値観に自分の価値観を合わせることは有益なのです。

私たちが誠実であれば、他の人たちに福音を分け合う時も、相手の人はもっと耳を傾けるようになるでしょう。手本によって、私たちが自分たちの言う言葉に生き、信じていることがわかるからです。誠実さは、他の人たちにイエスを分け合うという私たちの召しに欠かせないものです。誠実に生きることは、より良い人生、より良い将来、より良い永遠のための鍵です。

主よ、あなたの幕屋にやどるべき者はだれですか、あなたの聖なる山に住むべき者はだれですか。直く歩み、義を行い、心から真実を語る者、その舌をもってそしらず、その友に悪をなさず、隣り人に対するそしりを取りあげず、その目は神に捨てられた者を卑しめ、主を恐れる者を尊び、誓った事は自分の損害になっても変えることなく、利息をとって金銭を貸すことなく、まいないを取って/罪のない者の不利をはかることをしない人である。これらの事を行う者は/とこしえに動かされることはない。”—詩篇 15

初版は2014年5月 改訂・再版2018年8月
朗読:ルーベン・ルチェフスキー

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