ここから永遠に至るまで

6月 22, 2015

From Here to Eternity
June 22, 2015

デービッド・ブラント・バーグ

オーディオ所要時間: 14:42
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聖書や神の預言者たちの言葉くらいが、実際に新聞またはニュース本とでも呼べるものです。新聞は昨日すでに起こったことしか教えてくれないので、本当は「新」聞ではなく、「歴史」聞なのです。しかし、聖書は未来に何が起こるかを教えてくれます。それは具体的な人や場所、時代、状況、出来事を、それが実際に起こる何千年も前に描写した、詳細にわたる預言で一杯なのです。

これらの預言の多くは、世界史の最後の時期について語っています。それは、イエスが戻って来られ、地上に愛と平和の王国を打ち立てられる直前のことです。このような地上における人間の王国の最後の日々は、聖書で「後(のち)の日」、「終わりの日」、「終わりの時」などとして知られています。あなたや私は今、そのような時代に生きているのです。[1]

イエスの弟子たちが将来のことを知りたがり、「あなたがまたおいでになる時や、世の終りには、どんな前兆がありますか」と主にたずねた時、主はそれに答えて、たった一つではなく、数多くの前兆について語られました。それどころか、聖書には何百という「時のしるし」、すなわち自分たちがどれだけ終わりに近づいているかがわかるよう、私たちが目を光らせているべき前兆やしるしがあげられています。[2]

そのしるしとは、次のようなものです。「あちこちにききんが起こり、疫病や地震があるであろう。」[3] 「福音が、すべての民に対してあかしをするために、全世界に宣べ伝えられるであろう。」[4] 国際的な旅行が劇的に増加し、「人々は海から海へと巡り」「多くの者は、あちこちと探り調べ、そして知識が増すでしょう。」[5] 大規模な「背教…が起こり」[6] 「悪人と詐欺師とは人を惑わし人に惑わされて、悪から悪へと落ちていく。」[7] 「多くの人の愛が冷え」[8]、その結果「地上では、諸国民が悩み、人々は世界に起ろうとする事を思い、恐怖と不安で気絶する…。」[9] 私たちは今日、かつてなかったほどに、これらのしるしの多くが成就するのを目の当たりにしているのです。

預言者らが一番最後に起こると予測した、最も重要なしるしの一つは、サタン自身に取り付かれた独裁者が率いる、神をまるで信じない反キリスト世界政府の台頭です。この独裁者は世界平和と宗教の自由を約束する7年協定あるいは契約を掲げて登場し、何らかの方法で現在の中東危機を解決します。[10]

反キリストの7年契約の前半に、人々は彼が素晴らしい人物であると考えるでしょう。それは彼が平和をもたらし、世界経済を回復させ、中東危機を解決するなどといったことをするからです。しかしその7年契約の半ばに、突然彼は契約を破って、北からイスラエルを侵略し、自分が神であると宣言し、全世界に自分を崇めるよう強要して、従来の宗教的崇拝をすべて禁じ、廃止します。[11]

この時彼はユダヤ教の神殿がある場所に、自分に似せた偶像を建てます。それは「荒らす憎むべきもの」と呼ばれており、ある種のコンピューター化されたロボットかもしれません。それは物を言い、自分を崇拝することを拒む人々を、何らかの方法で殺すことさえするからです。イエスご自身も、この偶像である荒らす憎むべき者がそこに立っているのを見たなら、それが地上における人間の支配の最後の3年半となる「大きな患難」の時の始まりであると言われました。[12]

この3年半の間に、人々はもはや紙幣を使わなくなります。反キリスト政府が、世界共通のクレジットシステムを導入し、反キリストを崇拝するそのシステムのメンバー全員が、その手か額に永久的にクレジットナンバーの刻印を押されるからです。反キリスト政府は、この新たなクレジットシステムを用いて、すべての人に反キリストを拝むか、それとも飢え死にするかの選択を迫ろうとするでしょう。「獣の刻印」と呼ばれるこの番号がなければ、誰も物を売り買いすることができなくなるのです。けれども、神の子どもたちは彼を崇拝することも、その刻印を受けることも拒みます。そして、主は彼らを世話されるでしょう。たとえ彼らを養うために、天からマナを降らせなければならないとしても。[13]

この患難期に、10人の「王」が反キリストに加勢し、共に「大淫婦バビロンを火で焼き尽くし」ます。多くの聖句によると、この最後の裁きは、現代版のバビロンを「ひとときの間に」壊滅させてしまうような、核兵器による先制攻撃のように思われます。[14]

自分を拝むことを拒んだすべての人々に対する、反キリストによる世界大の圧迫と迫害と共に、そのように大規模な核戦争が起こるこの大患難期は、世がかつて知らなかったような悩みの時となるでしょう! だからこそ神は、しがみついてご自分のために進み続けるよう信者たちを励ますために、御言葉の中で繰り返し、この大患難期がどのくらい続くのかを告げておられるのです。それは反キリストがその像を神殿に建ててからちょうど3年半、すなわち42ヶ月であり1260日です。[15]

最後の3年半の終わりになって、悪魔のようなアンチキリストが、世界を手中に収めたと思ったその時に、突然青天の霹靂(へきれき)のように、イエスが戻ってきてご自分のすべての子どもたちを、この世から連れ去られるのです! 世界史上で最も暗い時期の後に、私たちは最高に明るい夜明けを迎えます。イエスは戻ってきて、ご自分の者たちを、その教会を、その民を、そしてご自分を愛し、ご自分を知っていて、心に受け入れたすべての人々を救出されるでしょう。[16]

すでに死んでイエスの元に行っていたすべてのクリスチャンが、主と共に戻ってきて、新たな復活の体を受け取るでしょう。「地は死者の霊を生き返らせます。」[17] そして反キリストによる恐怖政治の間中も、奇跡的に生き延びて地上に残っている人々は、またたく間に変えられ、奇跡的で超自然的な、新しい復活の体を受け取るでしょう。ちょうどよみがえられた後のイエスの体のような! そして私たちは空に舞い上がり、「空中で主に会い、こうして、いつも主と共にいる」ようになるのです。[18]

反キリストの追従者たちは皆、主が雲に乗って力と大いなる栄光とをもっておいでになり、消えることのない稲妻のように空を明るく照らし出すのを見て、ショックを受けることでしょう! 主が大いなる叫び声と共に下って来られる時、天体は揺り動かされます。神のラッパの大音響と共に、聖徒たちの墓が開いて、死者がよみがえります! まだ生きている神の子どもたちは全員、彼らの目の前で姿を変え、上空に舞い上がってイエスにまみえます。「すべての人の目…は、彼を仰ぎ見るであろう。また地上の諸族はみな、彼のゆえに胸を打って嘆くであろう。」[19]

イエスはご自分の花嫁である教会を、敵である悪魔の邪悪な手中から奪い去って、天国での「小羊の婚宴」という、かつて催された内で最も壮大で輝かしく、胸躍るような婚宴へといざなわれるのです。そして、主がその花嫁を救い出し、空中へと携挙された直後に、神の怒りの7つの鉢が、世がかつて知らなかったような恐ろしい疫病という形で、反キリストとその追随者たちの上に注がれます。[20]

神はその裁きと怒りを、反キリストとその軍勢の上に注ぎ、その後悪しき者たちがイスラエルのハルマゲドンに集結して、神ご自身の軍勢に戦いを挑む時に、最後の怒りが下ります。その時イエスご自身が、復活し栄光を受けた天の軍勢と共に、威風堂々たる白い軍馬に乗って天から戻られ、超自然的で壊滅的なハルマゲドンの戦いにおいて、反キリストとその軍勢をことごとく打ち破り、滅ぼしなさいます。[21]

その後神の聖徒たちが、我らの王イエス・キリストと共に世界の支配権を握り、人が神に委ねていたならばしていたであろうような方法で、世界を組織化し、統べ治め、指揮します。私たちは地上に神の国を打ち立てて、エデンの園の美を再び地上によみがえらせるのです! この素晴らしい期間は千年間続くため、至福千年として知られています。[22]

悪魔(サタン)は捕えられ、その千年の間つながれて、底知れぬ穴に投げ込まれます。そして神が最高権威者となられ、イエスが世界のすみずみまで統べ治め、その聖徒たちは主と共に支配し、統治するでしょう。その時、キリストと神の子どもたちによる至高の支配と統治のもとで、初めてすべての戦争は終結し、世界はついに公平に円滑に治められ、すべての人々が、真の正義や自由、平和、豊かさ、幸せを享受できるようになるでしょう。[23]

至福千年の間、すべて生まれ変わり復活した聖徒たちは、不滅で痛みを感じず、病気にかかることも死ぬこともないといった奇跡的な力を備えた、超自然的な新しい体になります。死を免れ祝福を受けて、至福千年まで生き延びることができた残りの人々は、その時もまだ、もとの自然な体のままでいることでしょう。地上にいる全員が神の輝かしい力や国を目にするので、その時にはすべての人が信じるようになるでしょう。ですから「信じない人」はいなくなりますが、残念ながら中には、「受け入れない人」がいることでしょう。心を委ねることも従うこともせずに、いまだに強情で反抗的で傲慢な人たちです。[24]

ですから、最後のテストあるいはふるい分けとして、至福千年の終わりに、地の中心にある獄に捕らわれていたサタンが、「しばらくの間だけ」、つまり悔い改めていない邪悪な人々を欺くのに十分なだけの期間、解放されます。これらの反抗者たちは、主とその支配にあからさまに反抗して、再びサタンに全面的に服従しますが、その結果壊滅的なゴグとマゴグの戦いが起こり、神はその時、彼らを完全に滅ぼし尽くすために、天から火を下されます。[25]

実を言えば、神はあまりにも激しい火を下されるので、それは地上の全表面を、完全に焼き尽くしてしまうでしょう。そして天は巻物のように巻かれて、大音響を立てて消え去ってしまいます! すべてが爆発し、焼き尽くされるので、地球の全表面が完全に浄化され、清められ、焼かれ、美しい新たな地球へと、再び造り替えられるのです。[26]

このゴグとマゴグの戦いというクライマックスの後に、あらゆる時代の救われていない人々が復活して、最後の審判において神ご自身の御前に立ちます。そこで「かずかずの書物が開かれ」て、全員がその行いに応じて最後の審判を受け、最終的な来世での居場所が決められます。[27]

その後、美しく造り替えられた、エデンの園のような新たな地上に、神の大いなる天の都が降り立ちます。そして神ご自身が、ここ地上に住まわれるでしょう。神はいわば、外宇宙からやって来て世界を侵略し、そこにご自分の天の都をもたらして、王の王としての権威を、永遠に渡って取り戻されるのです!

それは神の愛の原則についての教訓を学んだより良い人々の住む、より良い世界となるでしょう。そして人々は、かつてなかったほど幸せになることでしょう。ついに神への反抗という罪からあがなわれ、清められて、命の木の葉でいやされるようになるからです。私たちは、その命の木が育つ場所である、都の中に流れる命の川のほとりから出かけて、その葉で人々を助けるようになるでしょう。[28]

将来起こることが知りたいと心から望んでいるなら、また神の義に飢えかわいており、神の愛や御子イエス・キリストの犠牲を通して永遠の命をもたらしてくれる生ける水を渇望しているなら、聖書の中に真理を見いだすことができます。[29]

イエスを今すぐ受け入れて、今日、将来に備えましょう! ただこう祈って下さい。「主イエスよ、どうか心の中に入って、私のすべての罪をゆるして下さい。あなたを愛し、あなたのために生きることができますように。あなたの真理に飢え、あなたの御言葉を学び、あなたの愛について他の人に話すことができますように。イエスの御名で祈ります。アーメン。」 神があなたを祝福されますように!

デービッド・ブラント・バーグの著作より編集。初版は1983年11月。2015年6月に改訂・再版。朗読:サイモン・ピーターソン。


1 ダニエル 2:28; 8:23; 12:4.

2 マタイ 24を参照.

3 マタイ 24:7.

4 マタイ 24:14.

5 アモス 8:11–12[新共同訳]; ダニエル 12:4.

6 2 テサロニケ 2:3.

7 2 テモテ 3:13.

8 マタイ 24:12.

9 ルカ 21:25–26.

10 ダニエル 8:23–25; 2 テサロニケ 2:1–4; ダニエル 9:27.

11 ダニエル 9:27; 8:9–12; 11:21–24, 28–31, 36; 2 テサロニケ 2:3–4, 8–9.

12 ダニエル 11:31; 12:11; マタイ 24:15–21; 黙示録 13:14–15.

13 黙示録 13:16–18; 12:6, 14.

14 黙示録 17:12, 16–17; 18:1–10, 17–19.

15 マタイ 24:21–22; ダニエル 7:25; 9:27; 12:7; 黙示録 11:2–3; 12:6, 14; 13:5.

16 マタイ 24:29–31.

17 イザヤ 26:19.[新改訳]

18 1 テサロニケ 4:14–17; 1 コリント 15:51–57; ピリピ 3:21.

19 マタイ 24:27–31; 黙示録 1:7.

20 黙示録 19:6–9; 14:14–20; 16:11–21.

21 黙示録 19:11–21; 17:14; 16:12–21.

22 ダニエル 2:44; 7:18, 26–27; 黙示録 20:4.

23 黙示録 20:1–3; イザヤ 2:2–4; 詩篇 22:27–28.

24 ハバクク 2:14; イザヤ 25:7; 29:18–19; 32:1; 40:5.

25 イザヤ 26:9–11; 黙示録 20:7–10.

26 2 ペテロ 3:10–13.

27 黙示録 20:11–15.

28 黙示録 22:1–2.

29 ヨハネ 5:29; 使徒 17:11; マタイ 5:6.

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